バレエヨガインストラクター三科絵理のブログ

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バレエと画家の関わり 「ドガ,ダリ,シャガールのバレエ」

今でこそバレエは音楽、美術、衣装、ダンサーたちの総合芸術と見なされるも、昔はそこまでの地位がありませんでした。

舞台美術にしても、背景幕の絵は、れっきとしたひとつのアートなのですが…

でも、昔はたんなる補助的な背景としか思われなかったために、美術家の協力を得ようとしてもなかなか積極的にやる気を掻き立てる代物ではなかったようです。

(現在ではもはや経費削減のために形骸化している側面もありますが。)

これは、チャイコフスキーが、バレエ音楽の作曲をするにも世間的評価が低かったのと同じですね。他の作曲家が嫌がる仕事であったのに、舞台の成功を打ち立てながら、少しずつバレエ作曲家の市民権を得ていきました。

いずれにしても、物事のはじめは理解を得るのが難しい、ということはどんな分野にもあることですね。

私は文化史が好きなので、芸術家やデザイナーなどのエピソードを掘り下げていくと、しばしばバレエに行き着くことがあります。

特に、1920年代のヨーロッパ。ロシアバレエが台頭してきてヨーロッパの人々がダンサーたちの身体能力の高さに面食らっていた時期。スマホもパソコンもなければ、テレビもYoutubeも映画館もDVDも今のようにはありません。芸術に先見の明がある人ならば、きっと当時のバレエの存在は刺激的であったのでしょうね。

そうやって、「あっこの人もバレエを…」という発見をするたびに、好奇心と共感が湧いてきます。

ウッディ・アレン監督作のヒット映画「ミッドナイト・イン・パリ」でも、シャネルに憧れる美人女性衣装作家アドリアナが、バレエ衣装の仕事を持ちかけられて意気揚々とする…という場面が私の中ではとても印象的です。

とある古書店で、こちらの画集を見つけました。

「ドガ,ダリ,シャガールのバレエ - 美術の身体表現」

Ballet in Art: Degas, Dali, Chagall, and other artists from Collection

ドガは踊り子を描いた画家として有名でいろんな文献を見かけますが、ダリとシャガールについての詳しい逸話をまとめてある資料にはなかなか出会わなかったので、思わずドキドキ感動!

シャガールもダリも、日本で人気の画家ですよね。

昨年六本木で開催されたダリ展にも行きましたが、ダリもバレエとの関わりがあったとは初めて知りました。

サルバドール・ダリ - Wikipedia

シュルレアリストのダリと、華美なバレエというのは、とても想像し難い気がしますが…(笑)

(ダリ展は大人気で超混雑していました)

バレエの中にも、前衛的な表現というのはありますし、バレエという複数の芸術要素を包括するような存在は当時にしては新規性が高かったのかもしれませんね。(これは憶測です)

これは、2006年にポーラ美術館の企画展で刊行された冊子でした。こんな視点で企画を作られた担当の方のセンスにしびれます。じっくり読みます。

バレエは、他にもココ・シャネル、イブ・サンローラン、ヴェルサーチなどそうそうたるメゾンが衣装を作ったりもしていました。

バレエを題材にして歴史をひもときながら、さまざまな文化史のキーパーソンが登場してくるのは興味深いです。知的好奇心がたきつけられるままに、いろいろとまた書き留めていきますね。

ドガ,ダリ,シャガールのバレエ―美術の身体表現

ドガ,ダリ,シャガールのバレエ―美術の身体表現