バレエヨガインストラクター三科絵理のブログ

バレエヨガインストラクター三科絵理

大人バレエが直面するバレエシューズとトウシューズのギャップ

早速、プレ・ポアントクラスのお申込みが集まりました!まだ、少し間に合います。急なお知らせで初クラスに速攻で申し込んでくださったみなさま〜(しかもゴールデンウィークの間の平日に!)どうもありがとうございます!

もしかしたら、「プレ・トウシューズは、テーピングとかいるの?」という疑問が湧いてくるかもしれませんが、プレ・トウシューズでは不要です(基本的に)。

感覚としてはバレエシューズの延長なので、体重を垂直にかけることもありませんし、爪を圧迫することもありません。なので、フルポアントの練習ほどの痛みはなく、しっかりと足裏と指先の筋力を鍛えることに集中できます。

大人バレエの方々には、「トウシューズで立つまでは考えていないけれど、バレエシューズでもつま先をもっと綺麗に伸ばせるようになりたい」という人にも有効です。

なぜなら、プレトウシューズを履いたあと、バレエシューズを履くと、なんて伸ばしやすいんだろう〜と感じられるものだからです(笑)でも、痛みはないです!フルポアントで立たないならば、マメになるとか爪がはがれるということはありません。バレエシューズでも、そうそうなことがない限り、バレエシューズでマメになることはありませんよね。それと同じです。

↓ この動画でお話ししているテーピングとは、フルポアントで立つトウシューズの場合です♫

プレ・トウシューズは、足底が柔らかい構造です。

こういうトウシューズは、初心者の方だけが履くわけではなく、プロのダンサーも練習のためにバレエシューズの代わりにシャンクをはがして加工したソフトシューズ(ブロークンシューズとも言う)をはいてレッスンすることもあります。

ソフトシューズは、基本的に履き古しのトウシューズを加工して自分で作るものです。硬い底(シャンク)をダンサーが自分で剥がして改造するんです。私も過去に作っていました。みなさんのために、新たに加工して様子を動画にしますね。

プロダンサーたちがソフトシューズ(ブロークンシューズ)を使うのは、バレエシューズよりも、足裏や指先を使う練習になるからです。

大人バレエのみなさんにとって、プレトウシューズのメリットのもう一つは、トウシューズの独特の硬くて幅のゆとりがないカチッとした履き心地にも慣れることができる点です。

トウシューズのフィッティングを初めて体験すると、つま先が筒状に硬くなっていて、親指や小指のつけねの周りも糊で固められていることに驚くはずです。

バレエシューズは、布なので、靴下の延長のように履くことができ、軽くて足の裏もソフトにフィットします。

でも、トウシューズは、ほとんどの部分が糊で固められて、足底も板のような芯が入っています。日常のゆとりある靴やスニーカーに慣れている人が、初めて履くと、合っているサイズであっても、どこか窮屈な気がする…それがトウシューズなのです。

足底の硬さに慣れていないと、不安定なので、アテールに立つのでもいつも通りには踊りにくいと感じることでしょう。

それは、初めてトウシューズを履く人みんなが感じることで、バレエシューズとのギャップなのです。

そのギャップを知らないまま、憧れのトウシューズを手にして足を入れ、いざ立とうとすると、筋力が無ければ足指が床に埋もれるようになってしまったり、爪が押されたり、指が縮こまってしまったあり… トウシューズをしっかり立つための筋力・姿勢のバランスが足りないほど、複雑なクセがつきやすいので、修正も倍大変になってしまいます。

大人バレエで、トウシューズを履けることになったはいいものの、「基礎ができていないことを痛感した」というお声を聞くのは、そのためです。

こんなにバレリーナって意識しているの??!とびっくりするくらいのレベルのことを、プロダンサーたちは無意識レベルにできるまで訓練しているのです。

プレ・ポアントクラスは、トウシューズで立つレッスンには参加できない人、なかなかついていけない人たちで、でもある程度バレエの動きを理解してきた方々のために、入門以上〜トウシューズ未満というみなさんのレベルのギャップをうめるために開講することにしました。

だから、ポアントで立つための足指を鍛える練習に特化して、エクササイズバンドのゴムを使ってウォームアップし、バレエシューズで床と軸を確認し、さらにトウシューズの靴の中で強く足をコントロールする練習をします。

このプレ・ポアントクラスから、みなさんがまたどんな進化を遂げていくのか… とても楽しみです。