「脚をもっと開けるようになりたい」と悩んでいませんか?
バレリーナの180度の開脚を見ると、「人間の股関節とは思えない」という人もいるかもしれません。
もし、このくらいかまたはもっと開けない状態の初心者の方も、どのようにストレッチしていけばいいのかを解説します。
ウォームアップの方法と、バレエの前後開脚の基本を知って、縦にきれいに開脚できるよう目指していきましょう。
バレリーナの前後開脚
バレリーナの前後開脚は、縦に直線状で開脚したあとに、前屈や後屈(背中を反らす)をします。
開脚をしながら上半身も自在にストレッチできるように、訓練しているのです。
180度以上に開ける理由
バレリーナは、さらに180度以上の開脚をトレーニングすることもあります。
台に脚を乗せて行います。
これができるのは、前屈をしたときに伸ばすハムストリングスの柔軟性を最大限に伸ばしているからです。
なぜこんなに開く練習をするのか?それは、踊っている最中にスムーズに開脚できるようにするためです。
海外のバレエ学校ではこうした柔軟性を持っていることが入学の条件になっていたりします。
これは特別に訓練してきたダンサーでないと難しいので、初心者の方は怪我をする可能性があります。むやみに真似をしないでください。
「いつかは開けるようになりたい」という初心者の方は、
まずは180度べたっと開脚できて、しっかり前屈できて両手も離せるというレベルを目指しましょう。
そのために、初心者から開脚していくには何からやれば良いのでしょうか。
初心者は何から意識すればいい?
「まったく前後開脚をしたことがない」という人は、今どのくらい開けるか?をチェックしてみましょう。
多くの場合、太ももの裏・膝の裏が硬い状態です。
前後開脚していくためのウォームアップになるストレッチを身につけていきましょう。
開脚のウォームアップ
ひざ立ちから片足を前に踏み込んで、後ろの脚を床につけながら、股関節を縦に開いていきます。
はじめは手のひらを床につけて、余裕がでてきたら前の足を外側に少しずらして左右の肘を床につけていきましょう。
次に、後ろの脚のひざを曲げて後ろ足に体重を移動させて、前のひざを伸ばします。
前の脚の太ももの裏(ハムストリングス)を伸ばします。
はじめては上半身は起こしていいので、少しずつ前に前屈させるようにしましょう。太ももとお腹がつくくらいを目指します。
これで、前後開脚のウォームアップをしました。
実際に、前後開脚をしてみましょう!
前後開脚の基本
前後開脚の基本は、こちらの通りです。
太ももがしっかり床につく
おへそが正面を向いている
左右のひざが伸ばせる
手を離すことができる(重心が安定している)
後ろの脚はアンドゥオールするのでひざのお皿が横を向く(アラベスクと同じ形)
これらの項目をすべてクリアーするのは、なかなか大変なことです。バレエのレッスンを何年も受けている人も時間をかけて身につけていっています。
なので初心者の方はいきなりできなくても焦らないことです。
初心者が前後開脚するときに陥りやすい「おへそが正面を向けない」「後ろの脚が伸ばせない」というケースの対策をのせておきます。
おへそが横になってしまうときは?
前後開脚をしても、骨盤が横向きになって、おへそが正面を向けない場合はよくあります。
その原因は、
前脚のハムストリングスが硬い
後ろ脚のそけい部(太ももの前のつけね)が高い
というケースが多いです。
前脚のハムストリングを伸ばすには
これは、ウォームアップでも出てきた前屈のストレッチを行うことです。
前後開脚というのは、前の足はほとんど長座体前屈をしているのと同じです。
長座体前屈でひざが曲がる人は、前後開脚しても開脚し切ることができませんので、伸ばしていきましょう。
後ろ脚の前ももを伸ばすには
後ろの脚のそけい部(太ももの前のつけね)が硬い場合、上の写真のようなストレッチもオススメです。
前脚のひざを曲げて、後ろの足を骨盤から遠くに引き離すように伸ばしましょう。
高く浮かせておへそを前に向けよう
前後開脚しようとしておへそが横を向いてしまうときは、骨盤を高く持ち上げてでもおへそを正面に向かせる練習をしましょう。
横に向きっぱなしでは、前後開脚に必要なストレッチが働きません。
横向きにすると床に骨盤がつけられる人でも、両手を床につけてお尻を浮かせて、おへその向きを前にしていきましょう。
前後開脚は基本を押さえてコツコツ伸ばそう
前後開脚の基本はいかがでしたか?
ひざが曲がったり、おへそが横向きになってしまったり、骨盤が床につけられないケースはほとんど今回の対策に当てはまります。
筋肉を急に伸ばしすぎないよう、お風呂上がりなどに無理なくチャレンジしてみてくださいね。