バレエヨガインストラクター三科絵理のブログ

バレエヨガインストラクター三科絵理

【開脚】横は開いても、前後開脚(縦スプリッツ)ができない理由

横に開脚はできても、前後開脚のほうが難しい理由

f:id:coruri:20160721100448p:plain

「開脚で、横に脚を広げることはまあまあできるようになった。」

「でも、前後の開脚がどうしてもできない」

そんなお悩みを持っている方が多いものです。

バレリーナのように、前の脚も後ろの脚もひざがしっかり伸ばせて、手を離せるようになるためには、どうしたら良いのでしょうか?

横の開脚と、前後開脚では、伸びる筋肉が違う

まず、横に脚を開いて180度ストレッチするものと、前後開脚では、伸ばすところが違います。

横の開脚は、太ももの「内もも」を特に伸ばします。

f:id:coruri:20160721084205j:plain

f:id:coruri:20160721075120p:plain

前後の開脚では、それぞれ2つの方向(前と後ろ)に伸ばすので、前の脚と後ろの脚で伸ばす筋肉が異なります。

前の脚は、「ハムストリングス」(太ももの裏)が伸びます。

f:id:coruri:20160721095747p:plain

股関節を屈曲して、前屈するような形になります。こうしたハムストリングスのストレッチと似ているの、わかりますか?

f:id:coruri:20160511195556j:plain

そして、後ろは太ももの前面が伸びます。「大腿四頭筋」という大きな太ももの筋肉です。

太ももを後ろに大きく引いて、上半身に対してやや弓なり(反り返った状態)になるように伸ばします。

なので、「鳩のポーズ」の後ろ太ももと似ています。膝は曲がっていますが、太ももの付け根と体幹部の伸びに着目してください。

f:id:coruri:20160721095809j:plain

腰が少し反るように見えますが、腰を反ろうと思って曲げるのではなく、

脚を開いた結果、必要最小限に、反り返っている形であるのが正しい開脚です。

太ももの筋肉に違いがあることも、覚えておきましょう。

f:id:coruri:20160721075638p:plain

あなたの開脚はどこでつまづいている?

f:id:coruri:20160717205314p:plain

前後開脚では、みなさんいろいろなつまづきポイントがあると思います。

つまづきポイントは、あなたのどこが弱いのか?を探るヒントになります。

太ももの裏がカチカチならば、前屈を増やす

前の脚の太ももの裏が伸びないならば、ハムストリングスの伸びが弱い可能性があります。

しっかりと正しい前屈ができるようになり、坐骨から脛骨までのハムストリングスを伸ばす練習をする必要があります。

ひざが伸びないなら、前屈でひざを伸ばせるようになること

ひざがのばせないことも、前屈を正しい方法でやる必要があります。前屈で膝が曲がってしまう方は、正しいひざの伸ばし方を行いましょう。

後ろの脚が伸びないなら、大腿四頭筋と体幹部を伸ばす

後ろの脚が伸びないのは、大腿四頭筋と、体幹部につながる筋肉(腸腰筋)などの伸びが弱い状態です。体幹部が硬くなってしまっている人も意外に多いです。

背中が丸まって姿勢が悪いのは、ストレッチのバロメーター

前屈しようとすると、背中が丸まってしまう方は、前の脚のハムストリングスも、後ろの大腿四頭筋と体幹部の伸びも、弱いことから背中が丸まってしまいます。どちらもできていないと、背中を伸ばすことができません。

ぎゅうぎゅう押し込んで伸ばすのはNG。体幹を引き上げる

f:id:coruri:20160717205334p:plain

開脚がしたくて、ぎゅうぎゅうとりあえず脚を押し込むように伸ばす方もいるかもしれませんが、

急激なストレッチは危険なので、適切な指導を受けながら、段階的にストレッチしていくことが重要です。

中でも、体幹を引き上げる力がないまま、ぎゅうぎゅうと力づくで開脚をすると、腰を痛める可能性があります。

腰椎が圧迫されやすいので、腹圧を使って(腹筋を使って)腰を伸ばすようにしないと、

背骨が弱いまま、反り返りすぎて痛みが生じることもあるからです。

前後開脚に限らず、横の開脚でも、他のどんなストレッチでも、上半身を引き上げながら行うことは、とてもとても大切です。

もっと前後開脚を学びたい!という方は、今週土曜日のストレッチ入門講座「後屈&前後開脚」でぜひ実践しに来てくださいね。

blog.coruri.info

横の開脚のコツは、こちらの記事でも紹介しています。