バレエヨガインストラクター三科絵理のブログ

バレエヨガインストラクター三科絵理

バレエレッスンの流れの例 ストレッチ〜基礎のパ〜作品の踊り

バレエをマンツーマンで学ぶレッスンの内容がどんな風に進むのか。レッスンの流れの一例を紹介します。

レッスン時間は、しっかり120分を確保しています。

マンツーマンの利点はわからないことを好きなときに自由に聞けること。後で聞こうと思っても忘れないように…

基本の姿勢やポジションの解説をしていると、みなさんご質問が出て来やすく、その都度解説を増やしたり、補足をしていますので、特に多めになります。

こちらは、バレエをゼロから始めた女性の例(Kさん)です。

f:id:coruri:20161111143631j:plain

スタート〜30分 : ストレッチ

バレエに適した身体を整えていくために、ストレッチからはじめます。

Kさんは、バレエはまったく初めてでも開脚は柔らかい方。

なのでその柔軟性をもっと伸ばして活かせるように、ご本人がやったことのないストレッチをどんどんアドバイスしています。

ご自分ではやったことがなくても、仰向けでY字バランスのように足を手で持ってストレッチもできたり。横の開脚も180°開けるという方は、バレエに活かせばいろんな動きができるようになりますね(^_^)

30分〜50分 : 立ち姿勢、足のポジション、腕の構え方をゼロから解説。

立ち姿勢の癖を見て、バレエが踊れる体に直していきます。

背骨を長く伸ばすコツ、腰が反らないように腹筋を働かせること、肋骨を高く持ち上げて肩を下げるコツなどをかみ砕いていくと、

「あれ、何年もバレエやっている人かな?♡」

と思うような、正しく引き上げられた姿勢が出来上がります。

ご自分でも鏡を見て、横から見た姿勢の違いに気づかれます。

腕の構え方も、細かい素朴な疑問が出てきたので、補足しながら解説しました。

長いようでいて、会話しながら解説しているので、あっという間に時間が過ぎていきます。

50分〜80分 : プリエ、タンデュ、ジュッテをゆっくり練習

足と腕のポジションがわかったところで、足と腕を同時に動かす練習をしていきます。

プリエでは、足を動かすと腕のことを忘れてしまいやすいので、タイミングを合わせていきます。

腕の動きだけを音楽に合わせる練習もします。

そして、足を動かす練習として、タンデュ、ジュッテ、と言われるシンプルな動きを練習していきます。

タンデュとジュッテの違うところ、どうやって足を伸ばすのかを理解していきます。

多くの方が、後ろにタンデュしたときにつま先の指が曲がってしまいやすいので、軸足に体重を乗せて立つ練習もします。

1番ポジションでできるようになったら、5番ポジションでもできるように行っていきます。

5番は、右足と左足を前後に重ねる形なので、「どっちに入れるんだっけ?」と混乱しやすいポイント。

私も横で一緒にデモンストレーションしているので、間違えてもすぐに真似して直せます。

この日は、バレエの最も基本であるタンデュ、ジュッテをていねいに行って、つま先を伸ばすことや、膝を伸ばしたまま出した足を戻す練習をていねいに行ないました。

なので、バレエを始めたばかりですが脚を動かすことの意味を深く感じながら、一つずつ消化していただいています。

慣れてきたら、さらに多くの動きも練習していきます。

途中、お水を飲んで息を整えたりしてレッスンは進みます。

80分〜90分 : 踊りに出てくるパ(動き)を重点的に練習

この日は、いま練習している踊りの作品で、アラベスクがよく出てくるので、アラベスクに立つ練習を重点的に復習しました。

軸足に立つまでにどうやって動かすのか、後ろに伸ばした足はどこに戻すのか、腕の位置はどこにするのか、目線はどこを見るのか、といったことをつかんでいきます。

前回よりも立ち方に慣れていらっしゃいました。

90分〜120分 : 踊りの作品を音楽にあわせて練習

眠れる森の美女の作品を練習しているので、実際に音楽をかけて振付を踊っていきます。

音楽がかかる前の歩きながら出るところから姿勢や歩き方もやります。

ポーズをしたら音楽が始まり、先ほど練習していたアラベスクなどをしながら踊っていきます。

何度か音楽に通して練習したところで、チュチュのスカートをつけて踊る練習もしていきます。

チュチュを着ると、みなさん気持ちがグンと引き上がります。

それでもはじめからチュチュを着ないで練習するのは、ウエスト・おしり・太ももなどが見えにくくなってしまうからです。

そのために、体のラインが見えやすい格好で基礎を整えていくのです。

チュチュを着たら、さらに役柄らしい表現もイメージしていきます。

眠れる森の美女であれば、一国の王女なので、どんな風に姿勢や仕草に表現していくのかを想像しながら、踊っていきます。

すでにプライベートでは2回目ですが、感受性豊かな方なので、眠れる森の美女らしい姿勢や歩き方が少しずつ表れてきました。

そうした雰囲気は、作品を踊り始める前の歩いて出てくる瞬間から表れます。

なので、初心者の方からすると「こんなに気をつけるの?」というくらいにマニアックな部分を楽しんでいただけるよう練習しています。

作品を踊りきったあとは、少しクールダウンをして、時間の余裕があるときは今後追加していきたいストレッチもお伝えします。

映像に残して復習できる

こんなにたくさんのことを学ぶと頭がいっぱいになって忘れてしまいそう〜!と思われるかもしれませんが、

この2時間超のレッスンを録画してご本人へプレゼントしています。

レッスン中はメモを書くこともできませんし、自分の姿を離れたところから見ることもできませんが…

映像が記録してくれていますので、大丈夫です!

また、プライベートコースの方へはバレエの基礎がわかる本をプレゼントしているのですが、

「レッスンの後に読むとよりわかりやすくていいですね」

とおっしゃっていました。

プロのバレリーナのように毎日練習することはできませんが、一回のレッスンをできるだけ深めて大切にしていくことで、グングン上達できることを受講生のみなさんが証明してくれています。

これからも楽しんで頑張りましょうね! f:id:coruri:20161106234203j:plain