赤ちゃんとの生活でママが自分の時間を作るのは難しいことについて、はたと分析してみたことがありました。
ママの時間を作るということの正体は、たんに一人でカフェに行くとか自由きままに行動することもありますが、もっと土台が崩れやすいのだと気づきました。
土台とは、そもそもささいな行動ひとつひとつのレベルで「自分のことが完了出来ない」ということです。
たとえば、食後に胃の調子がおさまるまでゆっくり座るとか、のどが渇いたから飲もうとしたマグカップを1時間くらい飲めずに放置してしまったり…。慣れないワンオペでのお風呂だと自分を洗う余裕もなかったり。
つまり、あくまで自分の仕掛かり中のアクションが完了できないということ。
一人時間を持つという以前に、誰といようと関係なく、大前提の自分の用事が済んでいないという状態です。
食事中に何かやらなければいけないことが発生して中断したり、それを先に終わらせてから戻ろうと思っても次々に他のタスクができてしまうようなことが、ママたちの気を散漫にさせてしまうのだなと冷静に気づきました。
小さな子どもを守っているのですから、当たり前といえばそうなのですが、それにしてももっとうまく付き合えないものか…と。
「じゃあ、自分のことを完了させるにはどうしたらいいかなぁ?」と、私なりに導き出してきた答えは、心を自分以外のこと・ものに持っていきすぎないこと。
そして短気に反応的にならないということも大切に感じています。
これらもヨガのマインドフルネスに通じることです。
今この瞬間の自分自身に意識を向けてみること。リセットすること。
冷静に「今すぐやらなければいけないことか?」をワンクッション置いて考えてから行動するようになりました。
子どもが危険な時はすぐに対応しますが、そうではない状況なら「本当は今終わらせた方が始末がいいけれど、自分のことを終わらせてからやろう」と切り替えるようになりました。
ベテランになればもっと上達するのかもしれませんが、私のように新米ママにとっては少しずつ心理的にシフトしていくのも大事な気づきです。
(ただ、何人もお子さんがいるベテランママさんでも「昔どうやっていたかを忘れてしまって、ゼロから思い出してやっている…」という話もよく聞くので、やはり今この瞬間を乗り越えていくのが大事なのかもしれません)
育児に限らず、仕事や人間関係などでも頑張って悩んでいる時というのは、自分よりも、他人のことや責任感や人からどう見られているか?などに埋め尽くされがちです。
そんな時は「自分自身」を少し大きくイメージしてみます。
「そういえば、私は?」と尋ねるように。
ビジュアルイメージでも大きく感じてみるというのは、余裕がないときこそ忘れがちであり、意外に有効だなと感じています。
自分の姿をドラえもんのスモールライトのように小さくなっているように感じたら、ビッグライトでぼわわわーっと大きくしてあげるのです。
視覚は自分以外の外界を見ていますので、やることに追われていると自分のことは後回し、タスクリストにも自分以外のことをどんどん詰め込んでしまうからです。
そうすると幽霊のようにすっかり後回しになっていた自分のことが、鮮明でリアルに浮かび上がってきて、冷静さを取り戻すことができます。
そうだ、朝の支度していなかったんだ。お茶飲み終わってなかったんだった。お手洗い行ってなかったんだった…などなど。
その裏では家族の協力が大切ですし、また赤ちゃんとの信頼関係も左右するのかなと思っています。
0歳のスタート地点から思えば、だいぶ我が子との信頼関係もしっかりできてきたように思い、赤ちゃんがママのことを安心して感じてくれているとママもパニックにならずに回避しやすいシチュエーションが増えてくるのかなと思います。(もちろん赤ちゃんの性格にもよるのでしょうね)
赤ちゃんとたくさん話しかけて、ふだんから安心感をたっぷり注いであげて、必要なときはたくさん抱きしめてあげて、いざというときは「ママを信じてね」という念を送りながら日々乗り越えています。
赤ちゃんは言葉がわからないから何を話せばいいのかわからないとはじめは思いがちですが、私は赤ちゃんがわかっていてもいなくてもどんどん話しています。
言霊が赤ちゃんにも届くと思うので、どんな言葉をママが発するかで赤ちゃんにも影響がきっとあるのだろうと思っています。
イライラしたり焦ったりガッカリしたり思うようにいかないことも出てきたりしますが(オムツ替えなどでも困ることはよくありますね)、それは赤ちゃんのせいではありませんし、ネガティブな表情をすぐに出さないようにしています。
(だんだん成長してもしも悪いことをしたり叱らなければならないことが出てきたら別ですね)
言葉の意味がわからなくても、今はママが何かを伝えようとしているんだなということは見れば気づきますし、ママやパパの表情の変化は大人が思うよりも敏感に見分けているんではないかと思っているからです。大人が無理して笑っているような顔には、何か変だな?と感じとっています。
小さい赤ちゃんでも言葉やコミュニケーションのアウトプットが少ないからこそ、非言語のコミュニケーションで信頼関係を作って自分の身を守っていくというのは人間の基本のように思えてきます。
信頼関係あってこそ、人と人とはうまくいきますし、人から必要とされやすいママこそうまくバランスをとりながら自分のことをひとつひとつ完了させていき、心地よく過ごしていきたいものです。