森のバレエヨガ - 三科絵理

森のバレエヨガ - 三科絵理

森に舞う、バレエのアトリエ。踊るように生きるあなたへ

桜の枝のすきまから光が差し込めて、風が踊っていた。

肌をなぜる心地よさと、やわらかなリズムに導かれるように、そっと指を空へのばす。

ここは「森に舞う、バレエのアトリエ」

照明いっぱいの劇場でもない、鏡張りのスタジオでもない、でもそのどちらでもあるような、わたしに還る場所。

「踊るように生きるあなた」を探す旅が、ここから始まります。

本当は私も、森の中でバレリーナが踊るなんて、絵本の世界のことだけかと思っていました。

私が子供の頃に読んでいた『うさぎのくれたバレエシューズ』(安房直子 文 南塚直子 絵)(

)のように。

あなたの心の中のリトル・バレリーナに問いかけてみてください。

あなたは、どんなバレリーナでいたい?

バレエをどんな風に輝かせたい?

どんな音楽で、どんな衣装で、ふわっと、くるっと、舞い踊りたい?

私はバレエが好きという想いを分かち合いたいと願い、気づけばバレエ・キャンプ in乗鞍を立ち上げ、標高1500mの国立公園内に出かけるのにトウシューズを持っていくのが日常になっていました。

しかも、私だけではないのです。

全国からきてくださる参加者の皆さんが同じように、思い思いのレオタードをカバンに詰めて、森の奥へやって来ています。

登山靴を履いてもおかしくないようなところで、真剣にトウシューズの立ち方などをみんなで相談していました。

登山客の方からしたら不思議な光景でしょう。

こんなことが現実になるんだなぁと不思議な感覚もありつつ…

バスでお互い見送るまでお友達になっていた姿が「ふと映画のようだな」と思いながら、みなさんのことを見つめていました。

一人一人のバレエ人生は個性豊かで、十人十色。

レベルや年齢や状況にとらわれず、踊るように生きるスタイルがそれぞれに美しいのです。

上手い下手は関係ないのです。

読者の方の中には「まだバレエをほんの少しかじったくらいの私でも、踊るように生きるなんて言っていいのだろうか…? 」そんな思いがよぎる方もいるかもしれません。

いいのです。答えはあなたの中にあります。

あなたも心がそうありたいと思っているなら、踊るように生きているのです。

大切なのは、感じることです。

周りを見比べたり、頭で考えすぎるのではなく、あなたはどうしたいのか?

あなたはどうありたいのか?

あなたの心を大切にしましょう。

誰かになろうとするのではなく、あなた自身であることです。

あなたが踊り子なら、森の妖精なら、花と踊るアーティストなら、そのアトリエはもうあなたの心に広がっています。

私も乗鞍でバレエ・キャンプを開催するまでは、こうした森の中で実際に舞う自分の姿を想像していませんでした。

森で舞う経験をしてみると、バレエスタジオやコンサートホールの空間をまた新しい視点で感じられます。

今では踊ることがもっと自然に感じられ、家族も応援してくれていて、バレエ・キャンプを応援してくださっている地元の皆さんにもあたたかく見守っていただきながら、森で舞うアトリエを大切にしていきたいと思っています。

あなたの生まれ持った体が、自然と調和する喜びを、心から表現できる場所へ… たとえ森でなかったとしても、あなたの好きな場所へ… リトル・バレリーナを連れて行きましょう。

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