森のバレエヨガ - 三科絵理

森のバレエヨガ - 三科絵理

ストレッチの内なる冒険の旅

今の私にとって、一番心を落ち着いて静かにストレッチに取り組める時間は、夜です。

子どもがよく寝静まっていて、一人の時間になり、リラックスして解放されます。

一日の疲れも感じながら、体の状態をしっかり感じ取ります。

仰向けになって、胸と背中で深く息を吸って、呼吸の深さを感じ取ります。浅くなっているときは、あばらが硬くなっているので、脇の下を広げて伸ばします。

体中の関節をチェックしていくのは、冒険の旅のようなものです。

どうストレッチしたらゆるむか?動きがなめらかになるか?

サビつきをとってメンテナンスしながら、バレエレッスン中のように神経を集中させます。

ヨガマットの上で、空想で踊る感覚にもなれます。

やることはたくさんあるのですか、すへてやっていたら朝になってしまうので、ほどほどに。

ストレッチをしながら、心も瞑想の気持ちになれたら、深まって来たサインです。

そうしてベッドに上がってくると、子どもがスースーと寝息を立てて寝ています。自由な体勢でコロコロとしている姿はチャーミングです。

この瞬間、ふだんは子ども優先になりがちな一日の中で、ストレッチ中はバレリーナの自分に深く集中していたことに気づきます。ママであることを忘れるくらいに意識を切り替えていたと気づきます。

手を動かしていると雑念を忘れて没頭できるのと似たように、わたしにとって大切なことに集中する時間をもつことで、ゆとりをもってやさしい気持ちでママになれるのです。

ストレッチ中の深い冒険の旅は自分を探す旅で、そこから帰ってきたことを感じられます。

どちらもわたしであり、わたしで生きていられていることに感謝をして、落ち着くことができます。

そして、愛おしい天使の頭をなぜて私も眠りにつきます。

もちろん疲れて寝てしまう日もありますが、こうしたストレッチの時間を持っていることが私の心の土台になり、光の道を照らしてくれています。