森のバレエヨガ - 三科絵理

森のバレエヨガ - 三科絵理

美しく整えることは扱う人の心も整える

絵本が大好きな子どもが今読んでいるのは『パンダのおさじとフライパンダ』。

もともとパンダが好きなのと、0歳の頃から柴田ケイコさんの作風がツボらしく、パンどろぼうシリーズもたくさん持っていて、フライパンダはもう少し長いお話ですが面白いのでよく絵を見ています。

パンダのおさじと フライパンダ (パンダのおさじ 1)

パンダのお料理が可愛いので、ふだん盛り付けをキャラクターにしたことはなかったのですが、ある日の朝ごはんにパンダのおにぎりを作ってあげました。

小さくおむすびを作ることはありましたが、パンダの顔を作ったのは初めて。

それでも子どもはすぐ気づいたようで、目が輝きました。

着席するなり、すぐにおむすびをパクパク。パンダを残して周りから次々と食べていき、最後にパンダを大事に持っていました。

パンダのミニ図鑑を見せてあげると、コレコレ〜とばかりにおむすびをパンダの写真に持っていき、やがてパクッと食べました。

食欲旺盛な子ですが、この日は特に夢中でパクパク食べてくれて、夫と私は嬉しく見守っていました。

キャラクター風のごはんは余裕がないと作れなかったり、結局スプーンで大人があげたりしないといけなかったことから、それまでは作っていなかったのですが、この日を経てもっと作ってあげたいなぁと思いました。

というのも、理由が二つありました。

一つは、キャラクター風にすると楽しく食べてくれるようになると思っていて、実際にその姿を見ると本当にうれしかったこと。

もう一つは、お皿ごとご飯を大事に扱うことを覚えてくれたからです。

子どもによくあることですが、お皿をひっくり返したり、こぼしたり、食器で遊んでいたので、手が届かないよう気をつけながらご飯をあげていました。

でも、つかみ食べをしたりフォークが使えるようになり、今度は可愛いパンダのおむすびを見たら転がらないようにしっかり持ってお皿もひっくり返さなかったのです。

見た目が綺麗になっていると赤ちゃんも分かるし、大人があれこれ怒ったり取り上げたりしなくとも、どうやって扱ったらいいかを自分で考えるようになるのだなと気づかせてくれたからです。

だからと言ってこの先も遊んでしまうこともあるでしょうし、キャラクター風を毎食やるわけにはいきませんが…

見た目を整えたり、目で楽しめる綺麗さというのは、生活の心を整えるために大切だと思わせてくれました。

わたしたち大人も、つい日常のささいなことを雑に扱ってしまったり、余裕がなくなってしまうこともあるかもしれませんが、そんな時こそ丁寧に扱う気持ちを思い出したいものです。

なぜなら、それがあなた自身を丁寧に扱うことだからです。

食事のお皿をかわいいものにしてみたり、ランチョンマットをしいて華やかにしてみたり。

スキンケアをいつもよりワンステップ丁寧にしてみるでもいいですし、丁寧にお茶を淹れて自分にもてなしてみるのもいいですね。

ワンステップがポジティブなサイクルを生み出して、波紋のように毎日の過ごし方や思考・判断が良い影響を広げていきます。

あなた自身を丁寧に扱う。ヨガ・リトリートやバレエ・キャンプ in 乗鞍でも大事にしてきたことですが、子育てしながらまた自分の学びに深みを与えてくれています。