大量生産・大量消費の時代から、本質的な豊かさを感じとる時代へ
ヨガは、10年前よりも広く浸透していきています。うれしいことです。 そんな中で少し気をつけたいと思うことは、インスタントにただただレッスンを消費するような風潮も感じることです。
いまや各地にヨガを学べる場所は増えて、ホットヨガスタジオや、スポーツジムなども含めて、ヨガは気軽に楽しめる時代になりました。
でも、ヨガの持つ世界観や意味を深く感じ取るゆとりがないままに 「なんとなくヨガってこんなもの?」と思いながらやっているという方もいます。
もちろん、忙しい中でレッスンに行くのは素晴らしいことです。
でも、インスタント・スピーディー・マルチタスク処理が当たり前の風潮のなかで、
ヨガレッスンも同じく、
「とりあえず流行っているから」となんとなくやってきた・・・というのは、もったいないと思うのです。
大量生産・大量消費の時代から、 本質的な豊かさを感じとる時代へ。
体づくりのレッスンも同じです。
一つ一つを味わい心で深く感じるということを、わたしたちはついどこかに忘れてきてしまいます。
毎日繰り返しても、まったく同じ「レッスン」は存在しない
レッスンは、一回一回がその瞬間にしかないものです。 全く同じレッスンというのはありえません。
仮にまったく同じプログラムであったとしても、レッスンとはその日の体・心の状態によって変わります。 生身の体を扱う時点で、バレエもヨガも、レッスンを繰り返したとしても同じものにはなりません。 レッスンで生まれる気づきは、その瞬間限りのものです。
感性を磨く時間にデザインする
私自身のレッスンでは、できる限り「体を動かす時間=単なるエクササイズ」で終わることなく、心で感じるゆとりも大切にしています。
また芸術的なセンス・美意識や感性を磨く時間になってほしいという気持ちもふくめて、バレエヨガをデザインしています。
特に、エレガントなバレエヨガをメインテーマにするときは、 音楽のリズムとメロディを感じながら、 自分の呼吸と体と心をつなげていく時間になるようデザインしています。
バレエの動きは、優雅さだけでなく、心の美しさ、喜び、そういったものを身のこなしに昇華させていくもの。
せっかく1日の大事な時間をレッスンにかけるのですから、無味乾燥なエクササイズで終わることなく、 より洗練された自分自身を見つけて、優雅な心を整えるための時間にしてもらえたらいいなと願っています。