バレエの舞台に立つまで、どんな準備や心がまえがあるのか…
一度でも経験したことのある人ならわかると思いますが、
舞台に立つまでにはいろんな人たちの準備、サポートがあり、
そして自分自身でも準備していくことがたくさんあります。
衣装の準備にしても、スリーサイズを合わせてホックのムシ(とめる部分をムシと言います)を糸針で縫って調節したり、
特殊な舞台用のメイクをしたり、
舞台の大きさはどれくらいなんだろうとイメージトレーニングをしたり、
当日は何時に出番だから、どうやって時間を過ごせばいいのかを計画して、頭の中で組み立てておいたり…
そうしたことを一人前にこなした上で、当日に舞台を作り上げる舞台スタッフの人たちの指示に従ってテキパキ動きます。
もはや、いちいち迷う余地はないほどに、自分で考えて・行動して・計画的にこなすチカラがいることになります。
だからバレリーナは責任感も自主性も鍛えられていくのです。
読者の皆さんは、舞台に立つチャンスがある人もいるかもしれませんが、なかなか無い人もいるでしょう。
無いとしても、バレリーナは、どんな風に精神面を鍛えているんだろう?ということに興味がある人もいると思います。
私自身も、みなさんにはバレエのことを多面的に知ってもらうきっかけを提供したい。
そして、もっと好きになってほしい。そう思っています。
なので、特にプライベートレッスンでは、カーテンコールのお辞儀の仕草や、舞台に出ていくまでの幕袖から歩く仕草なども、具体的にレッスンで練習してもらいます。
そうすることで、「バレリーナはこうやって心がまえをしながら舞台に立っているんだな〜」と、
自分の体で疑似体験できて、納得できるからです。
子どもを見ているととてもわかりやすいのですが、
舞台を経験すると、幼い年齢の子どもでも精神的にはるかに成長します。
同じ年齢であっても経験したことのある子は、
大事なところで集中できますし、
ささいなことにも動揺しないくらいになっていきます。
大勢の人の前に立っても、堂々と自分のパフォーマンスを集中して演じることを身につけていくのです。
それは大人でも同じで、「なんか、できないよ〜はずかしいわ〜」といったような逃げ腰の人はいなくなります(笑)。
「恥ずかしいとか言ってるばあいじゃないや〜。自分がやらなきゃ誰がやる!!」
という感じに(笑)、ある種の覚悟がすわるのですね。
だからバレエ美人塾では、踊る方法だけでなく、みなさんなりのスタイルで良いので、バレリーナらしいメンタリティーも次元上昇していっていく場になってほしいと願っています。
発表会に立つチャンスがなくても、何歳からでも、バレリーナらしいメンタルを育んでいきましょう。