バレエヨガインストラクター三科絵理のブログ

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妊娠記録⑭赤ちゃんの胎動とお話しする

赤ちゃんの胎動は神秘的で変化があり面白いです。

寝ている時はじっとしていますが、20〜30分に起きて、お腹の中で伸びをしたり、ドコドコ足を動かしたり、手を伸ばしてグーンと伸びをしたり、プルプルお尻を振ったりしているのが感じられます。

赤ちゃんは赤ちゃんのサイクルで生活していて、ママはママのサイクルで生活しているものの、体は一心同体になっているというのがなんとも神秘的なところです。

マタニティ生活のうち胎動をはっきり感じられるのは長くても4ヶ月くらいなので、ママにとっての愛しい思い出になります。

初めて胎動を感じる日は記念になります。マタニティ日記にも日付の欄が記載されています。

私が初めて胎動だと感じたのは、ちょっと早めの妊娠15週の頃です。経産婦さんだとこの時期感じ始める人もいるような早い頃だそうですが、私は初産なのでどんな感じなんだろうと思っていた時期でした。

旅行先でレンタカーを借り、いつもと座席の角度が違い、リクライニングが深めの椅子でした。

空港から歩いてきてやっとクーラーをつけて車で休めると思ったとき、お腹の力がスンと抜けていました。

すると、おへそのあたりだったか内臓の奥の方で、何か指のような小さいものがすうーっと線を引きつつ、チョンチョンと触ったのです。

あれ???

私は触っていないし、確かにお腹の中だよなぁと。

しかも内臓がそんな細かい動きをするはずはありません(笑)

あ、これ胎動だ!

はじめて気がつきました。これなんだ!

歩いたり動いていたら気づかないような小さな動き。

リクライニングでいつもと姿勢が違ったのがうまく感じやすい角度になっていたのだと思います。

それからしばらくして、自分ではっきり感じられる程度に大きくなり、でも夫が触るとまだ感じ取れないくらいになりました。

私の内臓側に動いていることが多いので、外側にはまだ動きが出にくい頃です。

お腹をもみもみ、手でむにゃむにゃ、足がぴくん。しゃっくりはピクっ、ピクっ、と時計のように数分動きます。

まだ比較的中くらいの大きさの安定期の頃は、ぐるん!と向きを変えたのかなと思うような、お魚のような感じがしました。

さらに大きくなってくると、小さい犬が四つ足をふみふみしているような感じに。

また、手足が伸びてくると、コアラがお腹の中に抱きついている感じにもなりました。

時に、両足がウエストの横腹にかかり、引っ掛けるようにして挟まれるようなこともありました。体の向きがどうなっていたのかわかりませんが、何度も何度も脇腹を挟んでくるのはなんだか不思議で面白かったです。

そのうち夫も手で触ってわかるようになっていき、二人で胎動を待つのが素敵な時間でした。

まだ胎動が小さい頃は、夫と手を当てて、いつ動くかもわからないけれど待ってみる間が、夜空で流れ星を待っているような感じでした。

もっと活発になると、特に寝ているとき、足が幼児のかけっこのようにタッタッタッと早いリズムでトゥルトゥルお腹の膜の上を10歩くらい駆けていた時もありました。もう走ってる!とびっくりしました。興奮している感じがかわいいです。

また、臍の緒を引っ張っているかなと思う時もありました。お腹の中に吸引される感じで初めびっくりしたのですが、おそらく臍の緒を持って遊んでいるのかなと。お腹の赤ちゃんにとってのおもちゃなのだそうですね。さほどイタズラせずにいてくれたので、何事もなかったです。

後期になってくると狭くなってきますが、頭〜背中〜足の向きがなんとなく表からもわかりやすくなってきました。

特に頭が下向きで体が左右に移るので、私の体からみて右側、左側に寄っているときはお腹の丸みが偏ります。

あと、しゃっくりが力強くなっていき、右向きか左向きかがはっきりわかるようになります。頭がどこにあるのかわかるヒントにもなります。

私の赤ちゃんはベッドで横たわる時に右向きだと左の下腹でポコーっと力強くお餅のように突き出して浮いてきます。おそらく頭と手がある位置で、伸びをしてるのかなと感じます。そこが特によく伸びるので、皮膚も引っ張られ続けています。だれがさわってもわかるくらい大きな力強さですが、元気な証拠です。

私が左向きになると、右ウエストのあたりにかかとがトントンくることが多いです。日々赤ちゃんの居心地がいい場所が定まっていき、お腹の中で遊んでくれているんだなぁと思います。

臨月になると赤ちゃんは少しずつ下がってきているような感覚があり、今まで手足を四方向に伸ばせていたのが、たまご型になってきているようです。

それでも可能な範囲でしゃっくりしたり、お餅のようにのびーっと浮き上がり、プルプル震えたり(おそらくおしっこのとき)、足をちょこっと動かしてみたりは続いています。

成長とともに胎動の動きはどんどん変わっていき、まったく同じではないことも愛おしく思います。

また、赤ちゃんに話しかける時に胎動があるとうれしくなります。

うれしいことや今やっていることをお話ししたり、時には心が寂しいときも、私一人じゃないんだと思いながら話しかけると動いてくれます。

頭と背中の位置がわかるようになると、なでなでするのがまるで生まれた赤ちゃんを撫でているときと同じような感覚がして、リアルに想像しやすくなりました。

お腹の中をスケルトンで見れたらいいなぁと、ママみんなが思うと思います。

私もずっとそう思っていました。

妊娠8ヶ月の終わりのころ、ちょうどお正月の朝でしたが、お腹の力が抜けて仰向けで目が覚めた時のことです。

柔らかい水の上で赤ちゃんが私のお腹の上でうつ伏せに丸くなっていて、手を顔に近づけながら、おでこを左右にゴシゴシとお腹にこすりつけながら、むにゃむにゃしている胎動をはっきりと感じ取りました。

あ!人間の赤ちゃんの動きと形そのものだ!!!

そこまでリアルに感じたのは初めてだったのと、その後もなかなか少なかったです。

お腹が張っていると胎動は感じ取りにくいですし、リラックスしすぎて寝ていると気づかないのですが、その時は意識が覚醒していてタイミングもよかったのか、リアルに赤ちゃんの大きさと輪郭とおでこの感覚が感じられました。

正直そのとき初めて、私のお腹の中に、本当に「人間の形」をした赤ちゃんが羊水の中で寝ているんだと感じました。(当たり前なのですが、人間の形を感じるのはなかなか無かったのです)

胎動は部分的に感じたりするので、前にも書いたように子犬・魚・コアラなどのようなイメージで動きの感覚がありましたが、「おでこむにゃむにゃ」の瞬間から、初産の私も赤ちゃんがより立体的に浮かんで愛おしかったです。

エコーでも高性能に映してくださいますが、自分で感じられるかは別なのですよね。

胎動の思い出はママにとってそれぞれのもの。

感じ方も、人によって、赤ちゃんによっても変わるので面白いところです。

感じ取りにくい人もいるので個人差が大きく、こんなにいろんな胎動までわからないという方も心配しなくて大丈夫と思います。

神秘的な胎動の思い出は宝物です。