乗鞍高原のヨガ・リトリートで食事と宿泊を担当してくださっている、プチホテルアルムさんの野菜畑を見学しに行きました。
いつもアルムでお食事をいただくと、自家製野菜が登場するので畑の話題になります。宿から少し離れた畑まで車で向かい、「小さい畑なんだけどね〜」というアルムのお母さんに、収穫がてら案内してもらいました。
トマトが実っています。
乗鞍の名産である花豆。お豆は3〜4センチくらいの大きさになります。まだ今は花。赤いのですね、初めて見ました。
こちらは、畑いちご。 収穫時期はほとんど終わり。畑いちごは、畑に植わっていても、ランナーを伸ばしてどんどん違う場所へ飛び移って逃げてしまうのだそう。広がっていかないように、一株ずつ並べてあげて、藁をしいたりして工夫するそうです。
ちょうど旬のズッキーニ。 歯ごたえがやわらかくて、それでいて実はぎゅっとしまっていて、アルムさんちのズッキーニはいつも美味しいなぁと思っていました。「ここで育てるとネギもやわらかくなるんだよね」とお母さんがおっしゃって、わたしもなんだか納得。標高1400メートル近い山の麓であるだけに、気温差が大きかったり(7月では日中の気温差が20度近く)、空気もきれい。天候や自然環境がもたらす効果があるのではないかな・・・と思わされます。
こちらはツルナ。ほかにもいっぱい野菜の種類がありました。
気温差が大きいため野菜が凍らないように守ることも
この地域は冬が長く、春になっても気温差がとても激しいので、氷点下になって植物が凍ってだめになってしまうことも多いそうです。なので、野菜の種類によって種まきの時期をできるだけ遅らせることもあったり、プランターに植えて夜はあたたかいところへ避難させることもあるそうです。
野生動物から荒らされないために電気柵を設ける
乗鞍高原にあるいろいろな宿のオーナーさんたちから「せっかく育てた野菜をサルなどに食べられてしまう」という話をみなさんから聞きます。
野菜も、畑いちごも、山スモモなども、旬がやってくると食べ尽くして荒らしてしまうのだそう。とくにサルの大好物のじゃがいもは、土から掘り起こして全部食べてしまい、どこに美味しい野菜があるのか分かっているそうです。 対策としては、電気柵を設けています。 それでも、被害に遭ってしまうことが多いそうで、周りの木々から飛び移ってしまうのかもしれませんね。野菜が全滅することもしばしばあるようです。きれいな空気の大自然で野菜を育てるには、街に近い郊外の畑とは違う工夫が必要なのですね。
畑の目の前には、山スモモの木がありました。「もしかして、クマが食べにくる実ですよね?」「そうなのよ〜」どきっとします。
本当に大自然と共存するということは、人間以外の生き物・動物たちと共生すること。それをリアルに感じます。
正真正銘、乗鞍高原の清らかな空気で育った野菜。それが乗鞍ヨガ・リトリートの食事のなかで食べることができる。それは本当にありがたいことだなぁと実感しました。 できるかぎり地元の食材を味わってほしい、という心意気が伝わってきます。