バレエヨガインストラクター三科絵理のブログ

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バレエ シニヨンの作り方 (基本形の解説・動画つき)

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バレエのシニヨンの作り方を、動画つきで解説しました!バレエ発表会の初心者の方は、ぜひご参考にしてみてくださいね。

基本のシニヨンのポイント

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  • ポニーテールの位置は、あご・耳の延長線上に

  • 毛束を平らに巻きつける

  • 前髪・おくれ毛をまとめる

  • 艶が出ると印象アップ

シニヨンを美しく保つ意味

  • 動いても美しいスタイルを保つため

  • 激しい踊りでも目や顔の邪魔にならないで集中するため

  • ティアラ&ヘアアクセサリーを綺麗に見せるため

  • 頭蓋骨の形を意識して、バランス良い骨格に見せるため など

道具

  • ヘアゴム(きつく結べる太さで。輪っかタイプでも、1本のひも状でも、慣れている方を使いましょう)

  • ヘアネット(本番用にはバレエ用品店で売られている薄いネットを使用する。レッスンならば練習用の丈夫なものでOK)

  • Uピン

  • アメリカピン

  • スタイリングスプレー(ジェルの前にしめらせておくとまとめやすい)

  • ハードジェル(固めた後に水で再整形できるものがおすすめ)

  • 水のスプレーボトル(ハードジェルを濡らして再整形するため。水道水でOK)

  • マトメージュ固形ワックス(おくれ毛をなでつけやすい)

  • 固定するヘアスプレー(固めるタイプか、固めなくてもまとまりやすいものを。今回はケープの「スタイルロック」を使用)

  • ブラシ、コーム(コームはジェルがついてベタベタするので洗いやすいものを)

  • 毛たぼ・ヘアトップ(髪の毛の量が少ない人のシニヨンを膨らませる黒い詰め物)

ポニーテールを結ぶ

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シニヨンの完成度は、ポニーテールの結び方で半分以上決まってしまいます。結び目の位置をよく確認して、ヘアゴムがゆるんでこないように結びましょう。

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髪をおろした状態で、スタイリング剤をスプレーしていきます。髪に水分を与えて、まとめやすくするためです。(髪の量が少ない場合は、省略することもあります)

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コーム(くし)でとかしながら、1つ結びにまとめていきます。

丁寧にゆるみを無くすのが失敗しないコツ

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ポニーテールを丁寧に結ぶと、時間がかかります。でも、この手間を惜しまずに綺麗に結んでおけば、1日激しく動いていても、崩れてきません。逆に、緩んだ状態のままで、ネットをかぶせてピンをとめても、ほどけやすく何度もシニヨンをまとめ直さないといけないことになってしまいます。

結び目はたるみがないように全方向からコームでまとめあげて、ゴムで結んでいる間にもゆるまないようにするのが大切です。

毛量が多いときは2段階に分けて結ぶ

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毛量が多い人は、2段階に分けてポニーテールに結ぶのも有効です。

私は毛量が多く、結び目の毛束が直径3センチ以上になってしまうこともあります。ジェルを均一につけるためにも、2段階にわけてポニーテールをつくります。

1回目は、ジェルをつけないで、水分の多いヘアスタイリング剤を全体にかけてしめらせて、ポニーテールをつくっておきます。

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ゴムで結んだ状態のまま、コームにジェルをうすく伸ばし、コームを髪に溶かしこんで表面の艶を出していきます。

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全体に行った後、毛束を保ったままヘアゴムをほどいて、もう一度結び直します。

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結んだのにもう一度ほどいて結び直すのは、手間のように感じるかもしれませんが、この順番で行うと、毛が太めで毛量が多かったとしても固定しやすいです。

自分一人ですと、他人が後ろから結うよりも難しくなりやすいですが、ゴムでまとめた状態のままジェルをコームで溶かしこんでいくことで、まとめやすくなります。

ほかに、ハーフアップのように上半分を結んで位置を決めてから、下半分を2本目のヘアゴムで結わくやり方もあります。

ハードジェルをつけるコツ

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コームに薄く伸ばして、しばった状態のまま、なでつけていくと短時間で綺麗に仕上がりやすくなります。場合によっては、手でジェルをとり髪になじませていくこともあります。ただ、そのあとにコームを通すことになるので、少々時間がかかりやすく、その間に乾いてしまうとさらにやり直しになってしまうので、ジェルは手早くまんべんなくつけることを意識していきましょう。

こどもの場合

小さなお子さんは、髪が細く量が少ないのでポニーテールにするときにジェルをつけにくいことがあります。そういったときは、コームにつけずに、手に伸ばしてなじませてあげましょう。短い毛が落ちてきやすいときは、ジェルだけでなく、スプレーやワックスでも粘着性を高めておき、アメリカピンで固定しましょう。神経質に直すほど、崩れてきてしまうこともありますが、頭飾りで覆われる部分ならば隠してしまうのもアリです。

前髪を上げるコツ

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ポニーテールに結び終わった後の髪にジェルをつけたコームでなでつけていきます。

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ジェルが乾いたあと、細い短い毛が浮きやすいので、マトメージュの固形ワックスのような粘着性の高いハードワックスで補強します。ヘアスプレーも効果的です。

ネットにまとめる

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ポニーテールの毛束をお団子型にまとめていきましょう。ネットを包む方法にも、細かいコツがあります。

本番用のネットの使い方

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本番用のネットは、練習用のネットと比べて、髪の毛ほどの細い糸でできていて、大きなサイズになっています。ほとんどの人には大きすぎるサイズのため、二重にかさねて輪っか状にしておくのがベストです。ポニーテールから毛束を巻きつける前に、あらかじめネットを二重にかさねておきましょう。

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糸が切れやすく穴が広がりやすいので、本番の日には予備に数枚持っておくと安心です。

毛量が多いなら毛束を分割して根元に巻きつける

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ネットをかぶせる前に、毛束を巻きつけます。

ポニーテールの毛束を1本のままでねじ込んでいくと、毛量の偏りが出てしまいやすいので、毛束の多い人は、半分に分けて、片方を結び目に巻きつけます。

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反対側からもう半分の毛束を巻きつけていくと均一になりやすくなります。その上で、ネットをかぶせていきます。

根元を押さえ円盤状に広げてからピンをさす

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ネットをかぶせたら、ピンを差す前に、両手を使って、毛束を円盤状に広げていきます。この広げる作業をしないと、シニヨンの部分が高く盛り上がりやすくなってしまいます。根元が浮かないように押さえつけながら、外側に円盤を作るようなつもりで薄く広げていくことが大事です。

Uピンとアメリカピンを使い分ける

円盤状に広げたら、はじめてピンを差していきます。

Uピンとアメリカピンは髪の状態によって、どちらかを使ったり、両方を使い分けていきます。

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Uピンは髪の毛を自然に溶け込ませて固定します。抜き差しがしやすいです。固定力はアメリカピンよりも弱いことが多いので、髪への差し込み方をねじるようにしながら差し込めばやや強くなりますが、差し方が違うと抜けてきやすくなります。

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例えば、シニヨン全体を大まかに円形に打ち込んで、あとで広げて微調整するときにはUピンが効果的です。毛量が少ない人は、Uピンだけでまとめることもできます。

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アメリカピンは、毛量が多かったり、回転するとほどけやすい人におすすめです。Uピンよりも、さした箇所が目立ちやすくなりますが、激しく動いても固定されます。毛量が多い人はアメリカピンの割合を増やすと効果的です。

毛量が少ない時の膨らませ方

毛束が少ないとき、シニヨンの円形が小さくなってしまいます。膨らませたいときには、髪の毛用の詰め物を使ってみましょう。「毛たぼ」「ヘアトップ」などの名前で販売されています。(各バレエ用品店、オカダヤなどで買えます)

毛の下に詰め物をいれて、地毛をかぶせながら円形を仕上げていきます。詰め物をリング状にしてポニーテールの結び目に巻きつけてから、上に毛束を巻きつけていくと隠れやすいです。

シニヨンはある程度の大きさが合った方が見栄えが出ることもありますので、小さすぎてしまうときには試してみてください。

おくれ毛が落ちてきたときの対処法

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発表会の日は、朝にヘアスタイルを作ってから、リハーサルをこなし、その間に頭飾りを何度も付け替えます。そのたびに、髪が崩れやすくなります。とび出てしまった毛は直していきましょう。主に2つの対処があります。

水スプレーを吹きかけてジェルで再整形する

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一度ジェルで固めても、表面が割れて短い毛が浮いてしまったり、襟足のおくれ毛が落ちてきてしまうことがあります。そんなときは、ジェルを水で溶かして、もう一度なでつけてみましょう。

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とび出ている部分に水のスプレーをふきかけて、ジェルを溶かします。水道水でOK。柔らかくなった状態で、また髪全体になじませていきます。

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ジェルを溶かすと固定力が弱くなってしまうこともあるので、適宜ジェルを補強していきましょう。

ヘアスプレーをして固め直す

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ヘアスプレーをかけて、さらに固めていく方法もあります。スプレーの種類によっては、固まってからだとあまり効果が出ないものもあるので、いろいろと実験をしてみてください。

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固めないタイプのスプレーでも、スタイルのホールド力が強い製品もあり、浮いてきやすい短い毛に有効なことがあります。(私はケープのスタイルロックが使いやすく、コームでなで付けると艶が出やすいのも役立っています)

まとめ

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バレエのシニヨンの作り方は、日常のおしゃれお団子ヘアとはコツが違い、頭蓋骨の形を綺麗に見せるために細かい工夫があります。

踊りが上手な人はシニヨンも美しい、と言われるほど、ヘアスタイルも大事です。

発表会の当日は、限られた時間でヘア&フルメイクを仕上げていく必要があります。

事前に、スタイリング剤との相性や、ピンの使い分けを工夫して、あなたの髪質に合った美しいシニヨンの作り方を研究してみましょう。

バレエメイク編はこちら

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