実際に踊ってみようとすると、多くの方が恥ずかしさで目線を伏せがちです。
または、足元が気になってしまって、鏡で足ばかり見てしまうこともあります。
バレエでは、目線をはっきりと踊りの中で表現します。
目線は踊りの一部だからです。
お人形も瞳があることによって命が宿るように見えますが、踊りも瞳の存在感は大きいのですよね。
真正面をキリッと見たり。
斜め上、空の彼方を見るようにしたり。
斜め下を向いて、少し伏せ目にするポーズもあります。
それも恥ずかしいから伏せ目になってしまう状態とは違って、適当に下を見るのではなく、
鼻先を通して斜め下を見つめるようにします。
(アラベスクの手先を見るときも鼻先から見ますね)
そのためには、斜め下を見るからといって、頭を落としすぎないことです。
真正面を見るときは、初心者の方の場合自分では真正面を見ているつもりでも、低すぎることが多いです。
瞳がぱっちり開いているように見えません。
あとは、上に上にと気をつけるあまり、目がキョロキョロして、上ずってしまうこともあります。
真正面で目線が定まらないと、観ている人には不安定に感じられます。
観ている人からすると、踊り手と目が合わない感じがして、落ち着かない印象を与えてしまいます。
練習で鏡の真正面を見るときは、自分の頭の上を見つめるようにするとよいでしょう。
瞳をしっかり開くことができ、まっすぐ前を見ているように見えます。
踊りを始めたばかりの方は、ぜひ頭の上あたりを正面の目安と思って、下向きすぎたり上向きすぎないように気をつけてみましょう。