私は、不器用でした。
…バレエを振り返っての話です。
よく、レッスンをしていると、「できなくて、もう〜悔しいんです。」とおっしゃる受講生さんがたくさんいます。
私も、不器用だったので、悔しい気持ちがわかります。
何度も、同じことを注意されました。
でも、それがなぜ直らないのか?がわかりませんでした。
直し方も、わかりませんでした。
レッスンのない日は、次のレッスンでそれを言われないようにしたくて、学校や家でのふとした時間に考えました。
でも、なかなか、わかりませんでした。
すごく、悔しいのですよね。
先生に言われる言葉がいつも同じでも、それを覚えていないのではなくて、できない。
そして、直したいのに、直し方がわからない。
生まれ持った骨格・身長を思うと、悔しさは増すばかり。不可抗力なんですが、だからこそです(苦笑)。
これまで生きてきた人生の時間の半分は、その気持ちと格闘してきたといってもいいかもしれません(;_;)
(↑骨盤の位置のズレを説明しているとき)
だから、いまもレッスンで「頭ではわかっても、できないのが悔しい…」とおっしゃる皆さんの気持ちが、手に取るように伝わってきます。
共感というより、もはや「私も!私も!」という感覚です。^ ^
だから、なんとか乗り越えてほしくて、進歩したときは「そうそうそうそう!」と連呼するほどです(笑)。
悔しいって、正直、ツライですよね。
向き合いたくない自分が見えてくるので。
できない自分を認めるって、カンタンなことではないですよね。
できれば、見ないでおきたいくらいに。
でも、悔しいって思えているということは、次に飛躍するサイン。
これまでにたくさんのバレエ学習者の上達プロセスを見てきたことと、自分自身の経験も踏まえて客観的にわかったのは、
「悔しさ」は好転のサインである、ということです。
そもそも、「できない」ということを知る前よりも、できない事実を見つけたことで、もうすでに一歩進んでいます。
悔しい時間を積み重ねるのは、その瞬間瞬間は非常にツライのですが、後からみると、自分の限界だった壁を、ズルズルと引き伸ばしています。
結果が出るまでは、見えない水面下でじわじわ進歩することもあるので、
伸び悩みに見えて、グン!!と成果が現れることも。
「悔しい」という気持ちを味わっているときは、知識も感性も運動神経も思考回路も…すべてフルに総動員して向き合っています。
それがどこかで臨界点に達したとき、私たちは「できた!」と自分で認識するタイミングがやってきます。
「今日も進歩がなかった」「いつまでも変わらないなぁ」と思う日もあるかもしれませんが、悔しさは好転のサイン。
皆さんの悔しさが、1つでも多く「できた〜!」という感動に変わるように、私もアウトプットを続けていきますね。