今日は、「ライモンダ」よりピチカートを踊りました〜!主役の女性ソロの踊りです。ライモンダという作品を知らなくても予習できるように、昨日のブログであらすじをシェアしていました。
ライモンダは全幕の中で主役のバレリーナが5つものヴァリエーションを踊る、踊りの見せ場が多い作品です。その中でも、はじめの少女らしいあどけない雰囲気で可愛らしく踊る「ピチカート」を踊りました。“かわいらしく”とはいっても村娘とは違うかわいらしさで、「女伯爵」という気品高い家系の若い女性なのです。
バレエコンクールでは踊られることが多いですが、実際に大人バレリーナで練習できる機会は少ないので、頑張って集中して踊っていきました!
ピチカートは、独特の音色が特徴で、その雰囲気をできるだけ残しながら振付をつくりました。よく見かける「ピチカート」に憧れている方もいらっしゃるだろうと思い、そのリズム感でありながら、難しいテクニックをやさしくアレンジをして仕上げていきました。繰り返しも多かったです。
それでも、踊りでしか出てこないようなテクニックの「ピケ・アラベスク」や「パ・ド・シュヴァル」がありましたので、ゆっくりと噛み砕きながらやっていきました。
初めてやる動きは、誰でも戸惑うものなので、一発ですぐにできるとは私も思っていません。でも、ちょっとでもリズム感や、重心移動、ポーズなどの一部をつかめればばっちりでした!
バレエを踊ると思うと、「完璧にやらなくちゃいけない」という強迫観念に感じてしまう人もたまにいますが、スタジオは、お金をいただいている公演の舞台でもありませんし、自分のスキルを高めるための場所です。どんなふうに使っても良いのです。
「この音楽で踊るという体験をしてみよう」→演目への親近感が湧く
「ポーズだけでもきちんと取ろう」→ポーズの手の形、足の形を覚えられる
「見よう見まねでもできる限りついていってみよう」→反射神経が養われる(ダンスには反射神経も超・大事!)
「レッスンの参加者さんからも刺激をもらおう」→バレエを楽しんで頑張るエネルギーが湧いてくる!
などなど、いろんな意味合いをもたせられるはず。それらすべてが、無駄ではありません。
よく、振り入れをしている最中に、「できてますね!」と私は言います。
でも、参加者さんたちはそれぞれで、手応えを感じることもあれば、まだ整理できていない人もいます。ご自分ではどう解釈しているかはわかりませんが、私はレッスンをする前の状態から前進できているか、それを一番に確認しながらみなさんに伝えます。
今日のパドシュヴァルであれば、リズムに乗って足を交互に出すことができていれば、今日でかなり前進していることになります。自信がなくたって、いろんな意味で手足を動かせる人になることがバレリーナにとっては大切な素質なのです。
ブログ読者のみなさんも、レッスンを受けた時に「できなかった」と思う日があるかもしれませんが、「できなかった」と一言で終わらせてしまうのは簡単です。でも、すべてができていなかったのでしょうか?決してそんなことはないはずです。同じ出来事や経験を生きたとしても、どんな意味づけをして解釈するのかは自分の視点が決めています。
バレエを踊ることができるのはとても貴重な時間。日常生活では味わえない体を動かす楽しさも味わえているのです。「できなかった」という一言で終わらせてしまっては、もったいない。今日できたこと、今日前進できたこと、今日チャレンジできたことに、ぜひ目を向けてください。バレエを通してみなさんの人生を豊かに楽しんでいただきたいからこそ、伝えたいわたしの情熱です。