バレエを指導しながらいつも感動することは、バレエを通して、年齢・経験・職業もバラバラのみなさんが、心ひとつになっていくことです。
バレエを子供からやっている人も、大人から始めた人も、レッスンで一期一会の縁が生まれる。
私のレッスンで演目を踊る回では、チームワークを使います。
ふだん人見知りの人でも大丈夫。バレエの振付のために、みんなの空気を感じながら、自分の踊りもしっかり集中します。
そんな中で、初めは一人一人がとても必死に振付を覚える時間となることが多いです。それも当然で、まずは与えられた振付を各自暗記していくような感じですよね。
それだけだと、ある意味、「個人戦」なのです。
でも、みんなで踊る演目では、「団体戦」なのですよね。
そこで、私はその日その日に合う指示を臨機応変に提示しながら、みなさんの個人戦がだんだん同じ方向に向かいながら、一体になっていく状態が生まれるかを観察します。
難しい振付だと、みなさんの消化度合いによっては、個人戦でいっぱいいっぱいになってしまうこともあります。または、バリエーション(ソロ)の場合は、個人戦のままでももちろん良いわけです。
群舞で一体感をつくるのは、私一人の力ではできません。でも、みんなで共通認識を持って、どんなことを表現したいか?を共有することで、本当に場が1つになっていきます。
オープンクラスの形式で、そんな空間にしていくのは、かなりハードルが高いのですが、アクティブで心やさしい参加者さん方のおかげで、リピーターさんも初めての方も一緒になってそれが実現できています。それが私はなにより誇らしく嬉しいことです。
改めて、こういった大人数で何か1つのものを形づくっていくのは貴重な時間だなあと思います。
振り返れば、子供の頃は学校の行事でたくさんあったはず。大人になって会社や職場の集団行動などは多少あるかもしれませんが、やっぱり「大好きな趣味で言葉を超えて心が1つになっていく」というのはかけがえのないことだと思います。
最近は私のレッスンでいろいろなテーマ・目的のレッスンを開催していますが、やはりみんなで息を合わせて踊るという、踊りの原点となるようなレッスンも欠かさず大切にしていきたいなぁと思っています。みなさん付いてきてくださいね♪