バレリーナの美しさの秘密。 つらいときでも、優雅さとほほえみを忘れないこと。
バレエの踊りは、運動並みにハードです。 短距離走のように息があがります。全身の筋肉もクタクタになるまで使います。 回転すると、目が回ってふらふらもします。
しかし、疲れや息苦しさは表に出しません。
どんなときも、ほほえみを作る余裕を心の中に残しておきます。
すると、どんなに脚が重たくても、苦しくても、ほほえみを意識することでやわらいでくるのです。
それは踊りを見ていただく方への心配りでもありますが、踊り手である自分のためでもあります。
ほほえみをつくる心の余裕があれば、つらいことを乗り切る勇気が湧いてくるからです。
そんなの根性論だ、といわれてしまえばそれまでですが、心の持ちようで世界の見え方まで変わってしまいます。
きっと、実際になにかダンスをしたことがある方は、スポーツとは違うこの空気感を味わったことがあるのではないでしょうか。
バレエのプライベートレッスンを続けるパリジェンヌ
フランスの「Vogue」元編集長であり世界のファッショニスタであるカリーヌ・ロワトフェルドさんという女性がいます。
パリジェンヌの気品と優雅さを体現されているような素敵な女性です。 彼女を取材したドキュメンタリー映画で、プライベートのバレエレッスンを受けているシーンがあります。
彼女はこう言っていました。
心が落ち着くし 朝のピアノは気が休まる
自分自身の維持の仕方 肉体と精神を両方鍛える
バレエには威厳があるから好きよ 痛みを隠して優雅に
映画『マドモアゼルC』より
肉体と精神をともに鍛える。 そして、多少の痛みがあっても、優雅であることを忘れない。
プロのバレリーナではなくとも、自ら実践している姿勢が素晴らしいと思いました。
バレエの大事なエッセンスそのものを体感されている方だと思います。
痛みも感じさせない優雅さを身につけるのは難しいことですし、私もまだまだ未熟ですが、少しでも近づけるように積み重ねていきたいと思っています。
ぜひあなたの日常生活でも、すぐにカッと反応するのではなく、穏やかに現実を受け止め、優雅さをほんの少しでも残してみてはいかがでしょうか。