すべてを手に入れられなくても、
あなた色の美しさを、
自分の手で磨いていきましょう。
誰かを待っていてはだめ。
自分の人生、自分の手で。
どんな役柄も多彩に踊りこなしているようなバレリーナでも
好みや得意なレパートリーというのはあるもので、
たとえ自分に似合わないものや調子が出ないものがあっても
人には見えないようにします。
そして、好きな踊りだから引きだせる魅力があることにも気づいています。
自分の長所がより活かせることを知っているので、
それが他人の目に映ると、
その人は一段と自信をもって輝いているように見えるのです。
ダンサーにとっては、そのように見せるようにすることも大事なのです。
振付家との巡り合わせや、環境との相性や、人生の転機などもすべて含めた上で自分の輝きを磨き続け、
世界の誰よりも完璧さを目指しているように見えたとしても、
実際にそうした輝きを支えているのは、
「どこまでも自分に向き合う」ということに通じていきます。
そもそも、なにをもって完璧なのかということも
価値観が多様になった今の時代には、ひとつに決めることが難しいことでもあります。
舞台上のバレリーナを見つめ、自分の心のなかに憧れを抱くことができる…
これは、とても尊いことです。
憧れというのは、頭で考えることではなく、また「持とう」と思って持てることではないからです。
自分の心の琴線が触れるからこそ、自然とリスペクトが生まれて「憧れ」がその人の中に生まれます。
ただ、誰かに憧れをもちながらも、自分自身には自信が持てない人は、ひそかに悩んでいることでしょう。
そんなときには、あなたにしかない魅力を自分で理解することから、始めましょう。
そんなの自分で決められないよ、という日本人女性はとても多いのだと思います。
自分に魅力があるのだろうか、と信じられないかもしれません。
でも、どんなに輝いているように見える人でも、同じ悩みから出発しています。
ささいなことからでいいのです。やめないことが大事です。あきらめてしまったら、歩みはそこで止まってしまいます。
すると、ほんの少しずつでも、やがては人にもわかるくらいに磨かれていきます。
信じずに目をふせてほかにばかり探してしまっては、いつまでも磨くことができません。
誰かの良いところを無理やりもってくる必要はなく、
あなたの中にすでにあるものに気づくところからすべては始まっていく。
客観視するほどに自信がなく感じてしまうかもしれないですが
そうではなく
魅力を自分で理解することや
長所や価値を言葉や形にできることが大切です。
女は度胸。
あなたのやさしさも、強さも、賢さも、愛するもののために、おしみなく注いでしまいましょう。
ハートに火がともったのなら…
さあ、心の装い、新たにいきましょう。