バレエヨガインストラクター三科絵理のブログ

バレエヨガインストラクター三科絵理

妊娠記録⑧ 妊娠中の心配をかき消す楽しみを見つけるには

妊娠中は初期、中期、後期それぞれに妊婦の心配事が浮かんでくるものです。

内容や程度は人それぞれにしろ、特に初めてだと分からないことだらけですし、人から体験談を聞いたとしても自分には当てはまらないこともあって、結局は自分が経験することが全てなんですよね。

そんな中で人に「貴重な期間を楽しんでね」と言われても、正直毎日生きているだけで必死で、楽しんだりアクティブに過ごしたりする余裕もなく、「“キラキラのマタニティライフ”とは程遠かった」という知人の話も聞きます。

出産に向けての恐怖心や緊張感だったり、育児やマタニティブルーの心配などで、平常心でいられなくなってしまうことも妊婦にはあるものです。

何十回「大丈夫よ〜」と私も言われてきたか分かりません(笑)。

これはこれから進学する子どもや社会に出る学生などがドキドキそわそわするのと似ているのでしょう。大学4年生は「就職したら遊ぶ時間もなくなるんだから、今できることを楽しんで」と多くの社会人に言われ続ける感覚を思い出します(笑)。

自分なりにどうしたら心配・不安との葛藤と折り合いがつけられるのかを考えてきました。気持ちの整理をしながら、初期よりも臨月の今の方がグッと覚悟ができたなぁと思います。初めてなのですから、それが自然なのだとも思います。

出産に向けての気持ちは終えてからまとめたいと思います。

不安と反対に「楽しみ」を見つけるにはどうしたらいいか?と考えた先に私が経験したことを書きます。

私は、ベビーアイテムの準備をすることで楽しみを見つけようと思いました。

私はもともとお裁縫が好きです。

ソーイングにはベビーアイテム作りも一般的です。

でも、自分にまさかベビーアイテムをお裁縫で作れる日がやってくるとは、思ってもいませんでした。

(人にプレゼントする余裕まではなかったですし、妊娠するまでそんな機会はまったく考えもしなかったのです)

時間を有効に使おうと思い、ソーイング、編み物、それぞれで赤ちゃんへのプレゼントを作ることにしました。

安定期で体調の良い時期に少しずつ製作していったところ、手が慣れてきて、気づけば10点以上のお洋服、ベビー袴、ポンチョ、スタイ、帽子、小物、おくるみ、オムツポーチ、ママバッグ、ぬいぐるみなども作りました。

これらはまたのちにご紹介できたらと思います。

目的は、私が思い出のために作りたかったからです。

お店に行けば手軽に買うこともできる時代に、手作りするというのは少数派だと思います。

でも「手作りにこだわりたい」だとか「赤ちゃんのためを思って」といったことよりも、「自分のために」作りました。

「私がママになるという思い出作りにハンドメイドしよう」

「ママのところにやってきてくれた赤ちゃんのことが大好きな証だったんだよ」

こんな気持ちが一番でした。

まだ顔を見たこともない赤ちゃんを想像できそうでできない中、何を着せてあげたいかな…何色にしようかな… 手芸店で布からじっくり悩んで選んでいました。

無理せず、焦らず、マイペースに。長い一人時間も有意義になりました。

その結果、赤ちゃん本人が喜んでくれてもそうでなかったとしても(笑)、私のマタニティライフの思い出としては最高のものになりました。

私たち夫婦は共に手作りすることが好きなので、私たちらしい準備になったなぁと思います。

まだ産んだことのない妊婦にとっては、赤ちゃんがどんな大きさで、どんなお顔で、どんな格好をしていくのかをリアルには想像できないものです。

私はサイズの実感も分からないベビー服を型紙の通りに作りながら「いつかここに袖を通す赤ちゃんがこのお腹にいるんだな」と考えて、それを楽しみに出産も頑張るんだと自分の心に言い聞かせて作っていました。

そして

「赤ちゃん、今日はお洋服を作ったよ」

「記念の日にはこれを着ようね」

「パパに写真撮ってもらおうね」

と赤ちゃんとお話ししていました。

妊娠中のあらゆる不安をかき消すために、楽しみを見つけて、赤ちゃんと対話する時間になったのでした。

クマのぬいぐるみは当時赤ちゃんの身長と同じくらい(約25cm)だったので、このくらいの大きさなんだ…と想像したりもしました。

楽しみの見つけ方は人それぞれあって良いものです。

お買い物でお気に入りを見つける楽しみもあります。

ベビールームのインテリアを作っていく楽しみもあります。

また、特別なことをしなくてもささやかな赤ちゃん用品の日用品を準備するだけでもママパパにとっては「初めての記念」ですね。

私も手作りアイテムだけでは足りませんので、これから買い足していく物や成長に合わせてお洋服をコーディネートする楽しみも待っています。

また、ママ自身の好きなこと、趣味、一人時間だからやりたいこと、夫婦でゆっくり過ごせる時間を産前に楽しんでおくというのもアリですよね。

劇場に行って観劇する、自分のためのショッピングに行く、好きな雑誌や本を読む、お気に入りの動画を見るなど。

妊娠中は周りの人にいくら何を言われても心配は心配!ということも正直あると思います。周りの人で話を聞いてもらうのも大事だと思いますし、ただそれだけではおさまらないことも妊娠中の情緒不安定さゆえにあるあるだと思います。

十月十日を心配で埋め尽くしてしまうよりは、少しでも心が明るくなる時間を自分にプレゼントする気持ちで、今この瞬間をマインドフルに過ごしていきたいものです…。

(言うは易し行うは難し… 産後には過ぎたことを軽く受け止めてしまいそうですが、妊娠中真っ只中の私はこの重みをかみしめております。お仲間さんへ強くエールを送りたいです。)