バレエヨガインストラクター三科絵理のブログ

バレエヨガインストラクター三科絵理

人生観を変えてくれた言葉

“起きたことを好きになる必要はないけれども、トラウマ(心的外傷)にどう対処するかをほかのひとが学べるように、あなたはポジティブに生きなさい。”

みなさんは、本に助けられた経験はありますか?

私は子供の頃から絵本も本も大好きで、幼いときは歯医者さんに頑張って行くと絵本を買ってもらえるという母のご褒美につられて(笑)、絵本を買ってもらっては夜に読み聞かせてもらっていました。

小学校では1年生の時に「読書マラソン」というものがありました。読んだ本の数だけスタンプを集めて読書を促す取り組みでしたが、もともと読書が自然に好きでしたので、クラスの友達よりもたくさん集めていました。マンガはもともとあまり読まない方なので、児童書やバレエのテクニックの本を読んだり、学研の科学を読んだり、とにかく読む物が好きでした。

大人になってもそれは変わらず、日課のように、週に2〜3回は書店を回ります。その日に心惹かれるトピックがその日の自分を表しているかのようにも思えます。

そんな私が、本で人生を救われたと思う経験があります。

それは、まだインストラクターを本格的に始める前の、20代前半にメンタルの不調で心身を崩したときでした。

投薬もしながら体調が不安定な中で、療養期間にできたことは、やさしいヨガと読書だったのです。このときの経験を踏まえてヨガのレッスンにも活かしています。

読書は、特に没頭していた半年間は、100冊以上読みました。図書館で借りた本もありましたが、多くは書店で購入して、心に残ったフレーズを書き留めたりマーカーをつけたりして、本からエネルギーをたくさんもらいました。

どんな本を読んでいたかというと、体の健康に関する情報や、心理学、メンタルの向き合い方、自己啓発、ほかにもライフスタイルに関する実用書、アロマ・ハーブ、などと数え切れないほどです。

そのときに読書をしてよかったことは、うつ症状になりがちな頭の中の思考をストップできることでした。

うつ病の闇に落ち込んでしまうと、辛くて暗くて苦しい時間が延々と何カ月も続くわけですが、本を読んで没頭できると、その苦しみから解放される瞬間が訪れたのです。苦しみを忘れられる瞬間とは本当に貴重でした。

この時期に自分の人生と本当に向き合う経験ができて、そのときにアファメーションの大切さ(自分の心の中で語りかける言葉)を実感しました。

アファメーションについて初めて知ったのは、ウィリアム・レーネンさんという方の本でした。道端ジェシカさんや吉本ばななさんと対談されていたことから知りました。

私は勝手な先入観で、「ちょっと苦手なスピリチュアルな世界なのかな〜?」と思っていたのですが、語られていることの本質は、他の自己啓発やポジティブ心理学と同じような、自分の人生をまっとうして生き抜くマインドだと思います。

一番心に残っている言葉が、冒頭に引用したこのメッセージです。

「起きたことを好きになる必要はないけれども、トラウマ(心的外傷)にどう対処するかをほかのひとが学べるように、あなたはポジティブに生きなさい。」ウィリアム・レーネン

彼の人生にも息子さんが死別するなどの不幸があったとき、彼自身が生かされたメッセージだそうです。

私はこの文章を読んだ瞬間、まるで雷に打たれたように、うつ病のことも、ほかのこともすべて忘れて、私自身に降り注いだ言葉だと思いました。

当時は、うつの状況を耐え抜くことだけで精一杯でしたが、もっと上の新しい視点が導かれたように、何があっても生き抜こうとする覚悟が生まれたのを今でも思い出します。

それがきっかけで、現在のインストラクター活動にもつながっています。

ほかにも影響を受けた本はたくさんあるのですが、私自身の人生を立て直す原点はここにありました。

みなさんも、苦しいことが急にやってくることがあると思います。

それでも、「対処して生き抜こう」という気持ちにさせてくれる人や言葉や物の存在があったら、どんなものでも、ぜひ大切にされてくださいね。

P.S. 昨日は熊本で地震がありましたが、被害に遭われた方には1日でも早く安心して過ごせる瞬間がやってくることを祈ります。