体の全身から体温がきゅーっと高まり、発熱するように、何かが煮えたぎるような充実感。満たされ感。
そして、もっと高みに近づきたいと思う欲求が生まれ、さらに身も心も打ち込んでしまいたいと思えること…
それを一言で表すならば、「情熱」という言葉。
情熱という言葉は、漢字を読んで表す通り、感情が燃えているということ。
国語辞典には、
その物事に対して激しく燃え上がる感情。熱した感情。
とも書いてありました。
まさに、炎のエネルギー。
あなたにとっての情熱は、何でしょうか?
これだ、とわかっている人もいると思いますが、
これというのがなくて、なんとなくモヤモヤしている、という人の方が多いのかもしれません。
その理由には、本当にまだ出会っていないということもあるでしょう。
大人になって初めて異国の地で出会った食文化に惚れ込んでしまった、とか。初めて聞く楽器のとりこになってしまった、とか。
でも、実際には、既に出会っているにも関わらず自分の中で認めていないこともあるでしょう。
それには、子供の頃に好きだった遊び、漫画、習い事、であったり
小学校のころになんとなく好きで得意だった科目とか、
家で夢中になって時間を過ごしていたことの数々にヒントがあったりします。
でも、大人になるにつれてその気持ちは忘れてしまったり、自分で閉じ込めてしまったり、諦めてしまったりして
いつの間にか、自分から離れていったことすらも忘れてしまったり…。
かつて私は人生をゼロからやり直したいと思ったときに、何をすれば心が喜ぶのかも分からなくなってしまったときがありました。
そんなとき、この本に出会いました。
この本では、毎朝、何かをする前にノートのページを開けて、自分の好き勝手に思いつく何かを書きなさい、というワークから始まります。
やりたいことがわからなくてもいい。前に進むために、何かの手かがりを探すために、まずはノートに言葉を記してみなさいと。
そして私はノートにおぼろげながら、やさしい気持ちで踊る姿とその気持ちを書きつづっていました。
そのノートはしばらく書き続け、いつしか自分自身を取り戻しました。
そのノートを書きながら気づいたことは、心の声はとても消えやすくて、聞こえにくくて、忘れられやすいということ。
そして、言葉にしてペンで書き取ってみると、自分では思いもつかなかったことが浮かび上がってくるときがあること。
そんな不思議な経験もしました。
その本では、「インナーチャイルド」の願いを叶える時間を作ることを勧めていました。
踊りたいなら踊る、歌いたいなら歌う、出かけたいなら好きなところへ出掛けてみる。
そうして、自分の中の心の声、本音、子供の頃のような純真な自分を大切に扱うことで、昔好きだったことや諦めていたことを改めて取り組むマインドセットにもさせてくれたのでした。
そうした経験を踏まえて感じることは、
わたしたちは誰もが、今この瞬間から、情熱を生きる自由を持っている、ということ。
遅すぎることも、早すぎることもない。
資格も制限も本当はどこにもなくて、自分の心が決めている。
好きなものに心を開けていない自分がいるのならば、何かひとつでも行動を形にしてみる。
形にすることで、前に進み、進むからわかることがある。
だから、情熱を生きることをあきらめないで。
今この瞬間から、あなたはあなたの情熱を生きていいのです。
誰の許可を待つ必要もない。
岡本太郎氏もこんな言葉を投げかけています。
他人が笑おうが笑うまいが、自分の歌を歌えばいいんだよ。
下手だっていい。
自分の感覚を研ぎ澄ませてゾクゾクしてくる感覚こそが、創造の源。
堂々と、自分の情熱を生きていきましょう。