日本で唯一の楽器博物館があるのを知っていますか?
静岡県浜松市には、公立で運営している、楽器博物館があります!
西洋だけでなく、アジアも、オセアニアも、アフリカも、もちろん日本も、世界中の楽器を1300点以上展示しています。
先日たまたま訪れたら、(もともと全く知らなかったのですが)想像以上に良かったです〜!
特にね、音楽を演奏しない人でも楽しいです!
これが、すごく良いな〜。
世界中の見たこともないような楽器に出会います。
「え、これ、楽器なの?!」
というくらいの民族音楽楽器もあれば、
ピアノの歴史を辿る何十台もの古いピアノを見られたりと、
見所いっぱいでした。子供もきっと楽しいよね。
このマリンバは、グアテマラのもの。
装飾がまるで美術品のようだし、素材はみんな自然のもの。
木とか、ひょうたんとかの味わいを、リアルに感じます。
他にも、音の響きを変えるために、ひょうたんに蜘蛛の巣を張って、ビリビリと音が響くように工夫するとか・・・すごい知恵ですよね。
音楽は、舞踊と同じように、神様とか神聖なものへの祈りとか捧げるものでもある。
だから、人の心が込められているのをすごく感じます。
楽器そのものがアートなんだな・・・
と、深〜く感じました。
こういう古いピアノも、装飾がとても好き。絵画に出てきそう、というかピアノが絵画になってる。
浜松市は「音楽の街」として力を入れているそうです。(↑これはショパン像)
駅前に、音楽ホールと楽器博物館があり、目の前にホテルがあるから海外招聘公演も開催しやすいのだろうな。
中でも、バレエの人に見て欲しいのが、くるみ割り人形の「金平糖の精」を奏でるピアノ。
これです。
チェレスタ(Celeste)という古いピアノで、名前の由来は「天使のような」という意味。
1886年に、パリのオーギュスト・ミュステルさんという方が考案したそう。
「金平糖の精」は、軽やかで儚げな、独特な音色ですよね。内部の金属製音板をハンマーで打つと、あの音色が出るそうです。当時は、画期的だったのだろうなぁ。
それでね、思ったんです。
いまの時代って、ピアノひとつにしてもいろんな種類があって当たり前ですよね。
それに、キーボードや、オルガンなども含めたら、鍵盤で奏でる楽器はとてもたくさんあるし、電子音でいくらでも真似て実現できてしまう。
でも、実際は、その楽器1つ1つを懸命に考案した人たちがいる。
新しい音色を求めたり、音階を広げたり、電子ピアノの無い時代に自動演奏を試みたり…。
文化は、人が受け継いで残される。
楽器の歴史も、今の楽器が出来るまでに、頑張っていろんな音色を生み出してきた考案者がたくさんいることを再認識したのでした。
ピアノの音が出る仕組みを学べたり、いくつか音を鳴らせる展示もありました。
日本の古代からの楽器もたくさんありました。雅楽や能に登場する楽器など…
琴の種類もこんなにあるとは。(「こと」と呼んでいましたが、正式には「きん」と呼ぶそうです)
面白い発見がたくさんあって、もっと学びたくなりました。続きはまた書こうと思います。
ぜひ、行ってみてね!
入館料は800円、イヤホンガイドは無料(→わかりやすい!)
楽器博物館のあとは、浜松名物の鰻。こちらも絶品でした〜。(楽器博物館からすぐ。明治創業の老舗「八百徳」)
芸術の秋に、楽器の美に触れて、日本料理の美にも触れる。
そんな旅も、いかがですか?♫