バレエヨガインストラクター三科絵理のブログ

バレエヨガインストラクター三科絵理

緊張を落ち着けて「理想の自分」に近づく、魔の時間。

ここぞ、という大事なとき。

気合いを入れて、準備してきたものを披露するとき・・・
ドキドキするけれど、心落ち着けながら、その瞬間を待つ。

みなさんは、日常でそういう瞬間はありますか?

バレリーナですと、舞台の本番前

緊張しながら、出番を待ちます。

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この緊張感というのは、経験した人にはわかる、期待と不安が入り混じります。

このヒヤヒヤ・モヤモヤ・ドキドキする感じと、ワクワク・ときめく感じ

このスリリングさが、やみつきになってしまう・・・

というのが「舞台人あるある」です。

   

この日までに、できるかぎりのことを尽くして当日を迎えます。

それでも、どんなに練習をしてきても、不安というのはつきまといます。

 

舞台は生ものだからこそ、何が起こるかわからない・・・

多くのダンサーが知っていることです。

 

それでも、1日24時間のスピードは、だれでも平等に与えられているもので

待つ時間が、長〜く感じられたとしても、やり過ごすしかありません。

 

その間、ダンサーは、舞台の袖や裏側で、ストレッチをします。

ここでのストレッチは、柔軟性を高めるとかの次元ではありません。

 

もちろん、カラダを温めるために動かしますが、当日に「直前だから柔軟性を高めよう〜」なんてもう遅いですし、

それよりも、

自分の心を整えるために、ストレッチをするのです。

  • 不安に打ち勝つ

  • やるべきことに集中する

  • 余計な緊張をほどく

そうして、今の自分を落ち着かせるのです。

 

この時間って、「魔の時間」です。

上手くいくかは、誰にも、わからない。

本人だって、指導した先生だって、舞台のスタッフだってわからない。

 

でも、全員が、上手くいくことを、信じている。

これは、舞台袖にしかない、みんなで祈っている特別な空気感です。

スポーツの試合では、優勝者を決めるために競い合う緊張がふつうです。

バレエの公演の場合は、競っているわけではなく(例外的にコンクールは競争がありますが)、

同じ公演を作っているダンサー・舞台監督・スタッフは、みんな同じ成功を祈っている。

 

この空気感が、舞台人としては、とても好きです。

 

どのダンサーも、自分自身と向き合っている姿が、とても美しいのです。

客席からは見えない一面でもあります。

 

凛とした姿は、理想の自分に近づく時間でもあります。

 

でも、隣のダンサーが美しいなぁ・・・と思っても、ぼーっと見とれていてはいけませんし、正直いちいち構っている余裕もありません。(^^;)

舞台袖にいる人は、自分も、やるべきことをやらないといけないのですから。

 

私は舞台の袖で緊張を手放したいときは、よく、180度開脚をします。

股関節をゆるめると、全身の余計な緊張が抜けやすくなります。

また、立ったままの前屈もします。

背中や首や肩の緊張をゆるめて、できるだけ重力に任せて前屈していると、雑念を取り払い、心がクリアになっていくのです。

これらは、日常生活でも使えます(^^)

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自分が「なんだか緊張しているな」というときは、どんな風にすればカラダがリラックスするか知っています。

カラダと心は、つながっている。

この原則が生きてくるのです。

だから、ストレッチをするとは、日頃の柔軟性を高めることももちろんですが、

心を落ち着けて、理想の自分に近づく時間でもあります。

 

あなたは、どんな自分に出会いたいでしょうか。

理想の自分に近づく時間。

自分自身を整え、自信につなげる時間。

大切に、生きていきましょう。