開脚の基本ですが…バレエダンサーは壁でも180度の開脚ストレッチをします。
私は3歳からバレエを習い始めましたが、始めからキレイな180度というわけではなかったので、それでも150〜160度くらいには開いていたかと思いますが、少しずつ開脚をしていました。
小学校3年生くらいに師事した先生は、クラス全員とも壁の前でこのようなストレッチを行い、あと少しで壁につきそうな子には背中を押していました。
そのころ、「あぁ、あとちょっとだ」と思って、さらにコツコツとストレッチをしたのを覚えています。それから次第に壁にぴたっと吸い付くようになりました。
開脚というのは、個人差があります。
しばしば「どのくらいで開くようになるんですか」と期間を焦ったように聞かれることがありますが、焦りは禁物です。
私は具体的な期間を答えないようにしています。
骨格、筋肉の質、筋肉・筋膜の柔軟性、靭帯の長さ等によっては、180度に達することができないケースもあります。
努力のせいにする先生もいるかもしれませんが、解剖学的な問題は努力や根性でごまかすことはできません。
また、開くようになるまでの時間もバラバラです。
焦って期間を聞く人は、たいがい無理をします。そして痛めてしまいます。痛めてからまた相談に来られても怪我は変えられません。
だから、過度な期待も誤解も招かないように答えないようにしています。
あくまで結果論なのです。
とはいえ、180度開脚はバレエをしていない人にもわかりやすい典型的なストレッチ。しかも昨今さらにブームが後押ししていたように感じます。
バレエダンサーにとっては基本の基本であり、流行りでもなんでもありません。
踊るための体の基本であり、いつの時代変わらないことなのです。