道から通りかかったお花屋さんで見つけたトルコキキョウ。
紫と白のコントラストがかわいくて、最近バタバタしていた部屋に潤いを…と連れて帰ってきました。花束自体はもっといろんな種類があるのですが。
花びらの淵の配色が秋らしい装いですよね。
最近つくづく思うのは、バレエはなにかとお花が身近である、ということ。
踊り自体も「花のワルツ」「ローズアダージオ」「花園の場面」などと、花らしい演目も多いですよね。「リラの精」のリラはライラックの花。
こういった作品が作られているのは、チャイコフスキーやミンクスが作曲をしていたような時代で、さかのぼればバレエの歴史自体も400年くらいあります。
そんな時代の変化を経ても、花の美しさというのは全く変わらないのですよね。
人間の美しさの定義というのは、実は時代や国・文化圏によって変わるもの。女性の美しさの意味合いも、体型の好みも、お化粧の仕方も違っていました。
でも、よくよく考えてみれば、花というのはどんな花であっても、文化圏を超えて自然の美しさを感じられるものであって、各種類それらしい魅力があり、愛でられてきたのではないかと思います。
だからこそ、人間の美学以上に花の魅力は普遍的にも思えます。
舞台を観に行くと、必ず見るのが花束です。出演者にむけて花を渡すカーテンコールの場面では、客席から拍手を送る一観客としても「花束をあげてほしい!」と感じるほど力一杯拍手をしますね。
また、劇場のエントランスにも活け花があることも。
出演者の方々にむけて送られているわけですが、お客様にとっても花の香りに包まれるのはとても気分のいいことですよね。
さて、このトルコキキョウがバレエになるとしたら… どんなバレエの演目を想像しますか?
私は、まっさきに、ドン・キホーテの第3幕で結婚式の祝宴の踊りを舞う女性たちの長いロングスカートを想像しました。
白いスカートに裾は紫色、扇子も同じ配色にできたら素敵だな、などと妄想します。
先日エレーナ・フィリピエワさんのインタビュー会でご本人が日常生活の中のいろんなものから「これはどんなバレエになるかな?」「この布はどんな衣装にできるかな?」などと考えてしまう、というお話をされていました。
みなさんも日常生活から、自由なバレエの世界を想像したり、実際に形にしてみてはいかがでしょうか。