3歳からバレエがそばにあった私は、今の活動にたどり着くまでに、道迷いもしました。(インストラクターを始める前のことです。)
心をいつのまにか見失っていたときに、バレエの喜びも楽しさも分からなくなっていて、これじゃ自分では無くなってしまった…と思いました。
何をするにも涙が止められない毎日で、快・不快のシステムが壊れているコレこそが病なんだ…と思いつつ、どうにもできないはがゆさ。
その時唯一涙を止めてくれたのは、哲学の言葉を読んでいるときでした。起きている間できるだけ言葉を追いかけていたあの頃、古今東西あれこれ狂ったように読みました。
この苦しみが終わるのなら、もう一度命をもらった気持ちで生きよう… と祈りました。
何年で終わるか分からない自分の命の時間軸と、それを超えてもっとずっと長い、永遠の魂のイメージを思い浮かべました。 魂という言葉をグッと近くに思い浮かべたのは、その時が初めてでした。
たくさんのコンプレックスがあるように感じていたけれど、 魂が、この時代にこの肉体を選んで、この世に生まれてきたんだとしたら… 何かを経験したいと思っているのかな…
そう思ったとき、「やっぱりわたしは踊りたかったんだ」と浮かびました。
それに気付いた瞬間、あたたかくゆるむ涙がこぼれ、受け入れてほっとできる自分がいました。
いつのまにか、無意識のうちに、踊ることへの感情を封じていた自分がいたこと。 何も後悔していない。 ただ、抱きしめたいと思ったこと…。 まだわたし生きてるじゃないかと思ったこと…。
森で踊っていると、いつのまにか今の生活で当たり前になりすぎて忘れていた過去が浮かび、点と点がつながっていきました。
そして今もまた未来とも点と点がつながっていくのです。
だからわたしにとっては、バレエは祈りでもあります。