バレエヨガインストラクター三科絵理のブログ

バレエヨガインストラクター三科絵理

前屈でお腹を太ももに近づけるストレッチの方法(90度〜二つ折りになるまで)

最近のストレッチに関する質問で、「前屈のやり方をもっと教えてほしい!」というリクエストが増えてきたので、前屈の深め方を紹介します。

「べた〜っと、体と脚が二つ折りになってみたい!」という人は多いようですね。

そこで、初心者の方は何からストレッチを深めていけばよいか?を掘り下げていきましょう。

(腰痛のある人は、気をつけましょう。)

前屈は股関節から角度をつける

バレリーナ並みの前屈を目指すには、股関節から角度をつけるのが基本です。

背中が丸くなってしまっては、前屈に必要なハムストリングス・大殿筋のストレッチが効かないからです。

バレリーナの秘密は、おしりを引かない。

バレリーナの前屈には、暗黙のルールがあります。

それは、おしりを引かないことです。

上の写真をよく見比べてみてください。

1番下の状態が、初心者の方に多い状態ですよね。

少し柔軟性のある方は、2番目(真ん中)の状態に入れる人も多いと思います。

さらにバレリーナ並みの柔軟性となると、上の状態です。2番目との違い、わかりますか?

ほんのわずかの差に見えますが、股関節が足の真上に来ています

つまり、立っている足と股関節までが垂直になるということです。

「でも、あまり違いがないんじゃないの?」と思う人もいるかもしれませんが、やってみればわかります。

わずかな違いですが、ハムストリングスは最もストレッチされます。

これだけの柔軟性を鍛えているから、いろいろなバレエのポーズが成り立っていくのです。

初心者から気をつけたいのは、「90度」をつくること

それでは、何から気をつけていけばいいのでしょうか?

股関節が90度をしっかり曲げている状態を通るようにしましょう。

前屈に入らなくても、上の写真のように手を台にかけてお腹を前に出すようにするだけで、じゅうぶんにストレッチされます。

このとき、背中は丸くならないようにできるだけまっすぐ前に保ちましょう。

90度より先は、脱力する

90度の状態までは、背中をまっすぐにすることを心がけ、それから下に入るときには脱力していきましょう。

しっかりと90度の状態までの背中を保てるようになっていれば、そのあとに脱力しても、じゅうぶんにストレッチされるようになります。

もっと上級者は、前屈と肩を同時にストレッチ

前屈になれてきたら、背中の後ろで両手を組んでみましょう。

肩甲骨を中央に少し寄せるようにして、手のひらを外側に向けます。

このまま、腕を床に近づけられるようになっていくと、前屈を保ったまま肩や胸椎周りの柔軟性も高めることができます。

前屈ができるようになると、脚を上げやすくなる

前屈ができるようになると、リンバリングというストレッチでも脚を伸ばしやすくなります。

また、こちらの脚を後ろにあげたポーズのときの、軸足側の太ももの裏が伸びやすくなります。

脚を後ろにあげるときは、骨盤が前傾するので、その重力に耐えるために軸足側のハムストリングスが収縮しながらも進展をします。

ここが硬いと、脚をあげると軸足のひざが曲がってしまいます。

バレエは、筋肉の収縮と進展をうまく使いこなしているのです。

とはいえ、前屈だけでは脚を上げられるようになりません。

もちろん、脚の重さ自体を支える、体幹の筋力があることが前提です。バレエを踊る人は、並行して鍛えていきましょう。

さあ、前屈の深め方は、いかがでしたか?

まずは、90度をしっかり保てることを心がけて、さらに脱力していけるように深めてみてくださいね!

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