京都の勝林寺で開催されたヨガ・座禅・精進料理ワークショップの様子をレポートします。今回は一つ目のヨガを紹介します。
お寺でヨガの基本を学ぶ
今回のワークショップはいずれも初心者向けの講座で、3つの講座の最初にヨガを担当しました。
ヨガ歴は、多くが初心者の方
参加者の方々のご経験を伺うと、この日にヨガを初めて体験される方もいれば、ヨガ歴10年まで。経験の差はあっても、京都勝林寺で過ごす時間を大切に味わいたい、という気持ちは皆さん同じでした。
凛とした空間で、ヨガを味わう
この瞬間に生まれる気づきを大切に
今回のヨガで大切にしたいと思っていたこと。それは、「そのときその場所で感じられる気づきを大切にすること」です。 環境を変えると、見るもの触れるものも新鮮に感じて、いつもとは違った視点で気づきが生まれることもあります。 ヨガスタジオとは違う、特別なヨガの体験を大事に味わう時間となりました。
日本古来の美しさと調和して、ヨガする人の心も磨かれる
勝林寺様のお部屋に入った途端に感じるのが、自然と調和した美しさです。手の行き届いたお庭は、現住職が一から作られたもの。
そして、和室から縁側の眺め。あたたかな日差し。鳥のさえずり。体をやさしくなぜるそよ風。
日本人なら誰でも、ほっと心が落ち着いて、美しいものに心が癒されるような場所です。
五感をフルに使って、細かなことも繊細に感じとります。
その繊細さで体の声にも耳を傾けたら、いつも以上に、自分自身の内なる声が聞こえそうです。
太陽礼拝で、呼吸と動きを合わせる
講座では、ヨガの基本である太陽礼拝を中心にして、基本のポーズを流れるように続けていきました。 ポイントは、呼吸と動きを連動させることを大切にしました。
「呼吸」に意識をむけて
いつも日常生活では、無意識に行っている呼吸に意識をむけます。なぜなら、体と心をつなぐためには呼吸が不可欠だからです。
ヨガのポーズをする中で、吸い切ったときと、吐き切ったとき、その止息を大事に感じてみてくださいとお伝えしました。
吸った・吐いたと思っても、じっくり吸っていたか?しっかり吐き切っていたか?と自分の心の中で振り返りながら呼吸を観察できるからです。
全身の神経を研ぎすませて
実は、呼吸のリズムと動きを合わせることは、集中していないと難しいものです。
たとえば、はっと息を呑むような卓越された踊りは、呼吸と動きが調和できるようになるまで長い年月を費やします。 全身の神経を研ぎすませて集中していないと、うまく調和しないのです。 ヨガも同じことです。
自然に呼吸が深く落ち着いていくと、ヨガのポーズもより快適で力強くなっていきます。 そして呼吸が整えば、体も余分な緊張がとれて、心も落ち着くのです。
体をほぐして、次の座禅へ
ヨガの後に続く座禅に集中しやすくするためにも、体を内からほぐして心もほぐれることを目指しました。 実は、ヨガは心と体のバランスを整えますが、座禅も身・息・心を統一することを目指します。
心と体はつながっています。 体が疲れていたら、心も調子が悪くなりますし、心もどっしり落ち着かなければ、体も全力のパワーが出せません。
ヨガも、座禅も、両方体験することで、自分自身とさらに向き合うきっかけになると改めて感じました。
ヨガで体を純粋に清潔に保つことの教え
この標題のお言葉は、偉大なインド人のヨガティーチャー、B.K.S.アイアンガー師の言葉です。
あなたの体は寺院である。魂が体に宿るように、体を純粋に清潔に保ちなさい。(B.K.S.アイアンガー師)
勝林寺様を訪ねてもわかるように、凛とした空気と手入れの行き届いた空間は居心地がよいものです。
居心地の良い空間にいると、その空間にいる人の考え方や人生観もより良いものになるのではないでしょうか。
かけがえのない命・魂が、落ち着いて宿っていられるような状態でいられるように…
ヨガで一人でも多くの人の幸せが生まれるきっかけになれば嬉しいなと思っています。
次は、座禅の体験をレポートします!
京都でヨガ・座禅・精進料理ワークショプ(東福寺塔頭勝林寺)〜2.座禅〜 - バレエヨガインストラクター三科絵理のブログ
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