みなさんの趣味は何でしょうか。きっとこのブログの読者さんの大半はバレエだと思いますが、他の趣味もふくめて「好きなこと」について。
「好きなこと」はいつから始めましたか?
子どものときからの人もいるでしょうし、大人になってからの人もいるでしょう。
大人といっても、20代、30代、40代、50代、60代、70代、80代、90代…と、何歳になってもいいわけです。
レッスンでも、70歳過ぎてバレエを始めたという方にお会いします。イキイキしていてとても素敵です。
私の亡くなった祖父は、90歳になって入院したときにもある日突然「ペン字をやりたい」と言って、家族に本を買ってきてもらい、ベッドで書いていました。やりたいと思ったらいつでも始めるって、こういうことだなぁって思いました。
では、「好きなこと」をやめたくなったことはありますか?
環境の変化や、人間関係、家庭の都合、仕事のスケジュールなどで続けられない状況になってしまう人も多いと思います。
それでもまた、再開したという経験をお持ちの人もいるでしょう。
やっぱり、好きなこととは、一生友だちでいられたらいい。そう思いませんか?
いつの日か、人生のしめくくりになるころがきたとしたら、あなたの手元に残るものはなんだろうと考えてみてください。
家族、友だち、愛する人、大切な人たちとの絆もあるでしょう。
仕事やなにかの成果で頑張ってこられた方は、人生で経験してやり遂げたことも懐かしむかもしれません。
そして、これがずっと好きだったなぁ…と思える趣味も、きっとあなたの中にしっかりと残るのではないでしょうか。上手とか下手とかは関係ありません。好きだなぁという気持ちです。
趣味が多い人はいろんな数があるかもしれませんし、少なくても一筋に好きだった趣味というのも素敵なことです。
趣味というのはなくてもいいかもしれませんが、一生という長い年数で考えてその人の生き方を振り返るときに、心の豊かさをもたらしてくれることでしょう。
わたしのレッスンにはバレエを挫折して再開するために来られる人もよくいます。そんなときは再開しようと思ってくださった勇気だけでもうれしいなぁと思います。そしてさらにその人の中に「好き」という歯車が回り始めると、どんな形であれ嬉しく思います。
例えばもしも私の体が動かしにくいような病気やケガになったとしても、バレエに接し続けたいなと思っています。バレエは音楽も豊かですし、振付を考えたり、踊りをイメージしたり、いろんな膨らませ方があるからです。
なんらかの理由でやめてしまっても、まだ好きな気持ちがあるのなら、放っておくのはもったいないかもしれません。
本当ならば、いつだって再開していいのです。
同じ環境で再開するのが気まずいならば、環境を変えてみる。
家族や友人にどう思われるかが気になってしまうのならば、言わないで始めてみるのも1つの策かもしれません。そもそも、他人の許可がいることなのかどうか?を考えてみるといいと思います。
反対されてしまうと難しいかもしれませんが、コミュニケーションが解決することもあるでしょう。
あなたがなぜ好きなのか、それを取り組んでいるとどんなに日常がイキイキするのかを周りの人も理解すれば、かえって応援してくれるかもしれません。
バレエだと体型なども気になってしまうかもしれませんが、はじめからバレエに向いた体を持つなんてそう贅沢なこと滅多にありません。私をふくめて(笑)
バレエをやっているからバレエに似合う姿と立ち振る舞いになっていくのです。そのためのバレエです。
バレエに限らず、他の趣味でも、「似合う・似合わない」という判断は捨てて良いでしょう。
似合うかどうかを考えた時点で、頭先行で考えてしまいやすく、それよりも心が動かされることの方を優先したほうが情熱的に楽しめることと思います。
好きなことを「好き」と思う気持ちは、人生の中で特別なことです。
誰かを好きになるのと同じように、物事を好きになれる気持ちも、運命の出会いなのですから。
好きという気持ちをぜひ大切に。
好きなことが、一生の友だちになってくれることでしょう。