昨日のプレポアントレッスン!定番のオデットのヴァリエーションを練習。平日クラスと同様に、みなさん自分で覚えられるようになってきて、手応えが増してきました。素晴らしい!
積み重ねがきちんとできて、ポジティブで前向きなパワーウーマンたち。
レッスン中の顔つきも、真剣でありながらも目のキラキラが強くなっている気がします。
真剣に向き合っているときにしか表れないような目の輝きって本当に美しいですよね。
バレエをしていると、いろんな人の真剣で美しい面を見ることができるので、それがまた好きです。
同じ振付を何度も繰り返してきたことで、今まで気づいていなかったことが「あ、こういうことかも」と閃いてきます。
みなさんからそういう発見がたくさん聞けるので私もみなさんから勉強させて頂いています。
そもそもダンサーにとって振付を覚えるというのは初歩の初歩で、大前提。
なぜならば、覚えていなければ直すことも表現の磨きをかけることもできないからです。厳しいお教室ならば、覚えていない時点で音楽を止められてしまうこともあります。
生徒さんからも質問されましたが、こういうのは大体何回くらいで覚えてしまうんでしょうか?という答えは、振り入れの説明と音合わせ1〜2回(もっと短いことも多数)くらいで、自分で通して踊れるくらいに覚えていきます。
え!!!みなさん驚きだと思います。
でも、ガッカリ_| ̄|○ しないでくださいね。
ガッカリされてしまっては、私も不本意ですので、この先も読んでください。
バレエは即時に短期記憶が求められます。
とはいっても、大人の初心者に同じレベルを要求するのはかなり敷居が高いものです。
だから経験者以上に、何度も繰り返す必要があるのです。
プロでも覚えた上で磨きをかけるために繰り返すのですから、初心者で覚えていないうちは、本当に反復こそが大切です。
その時点で「あー、そもそも大人からバレエを始めているからダメだ」ガッカリする人もいるかもしれませんが、全然そういう話ではありません(笑)
例えばマラソンのオリンピック選手と、趣味でジョギングするランナーを、一緒のくくりでは考えませんよね。体格も訓練も経験もまるで違うのですから。でも子供からプロのバレリーナを目指す厳しいトレーニングはオリンピック選手を育てていることとほぼ同義に近いです。子どもでも趣味でやっている子は別です。
でも、バレエではなぜか、子どもも大人も、その前提が混同して考えられてしまいがちです。
プロはこうだから、とか、あの人はこうだから、比べると私は…と論点のズレたところで悩んでしまう大人バレリーナが多いのです。
本来悩まなくていいことで悩んだり、比べたり、焦ったり、不安になってしまう人もいます。
悩む対象がそもそも間違っているのです。
本当に大切なのは、自分に集中して繰り返すことなのです。
バレエの大人初心者を指導する側は、ひときわ忍耐が求められます。感情を荒ぶってはならないからです。「分からない」という人の気持ちに共感できないと、怒り始めてしまいます。
忍耐をもって、なんで覚えられないのといらだたずに、何度も一緒に向き合い、反復を助けます。
それを繰り返しながら、だんだんひとり立ちしていくのを見守ることができて、ご本人はようやく安心して集中することができます。その場を提供するのが私の務めです。
考えてみれば、バレエ界が子どもたちに求める要求が特に高い、ということの裏返しです。子どもが出来るのに自分はできない、とか、プロはすぐ出来るのに自分はできない、という比較で落ち込むのは全然違う土俵を比べてしまっていますので、悩む必要はありません。
それよりも、目の前の振付を少しでも覚えて、覚えられたからこそさらにレベルの高い注意を意識していけるように前進していきましょう。
いずれにしても、反復するということは何においても大事。
反復できる女性は、間違いなくパワーウーマンです。
私のレッスンにはパワーウーマンがどんどん集まってくださり、どんどんキラキラしていかれています。
それが一番嬉しいです!!
みなさん、これからも頑張っていきましょう!