先日はパキータの《アルミードの館》ヴァリエーションをレッスンしました。
バレエを習っている方にとっては、よく憧れの一曲に選ばれやすい作品です。
特に足のステップが一音一音に細やかで、またポールドブラのポーズも独特の優美さがあります。
今までに踊ったことがあるという方々からも「細かくやるとこうやって動くというのが、初めてわかった!」「どうやって見せたい動きなのかが理解できた」という感動に満ちたような目の輝きでご感想をお聞きできました。
うれしい限りです。
同じ振付を練習するにも、「何を気をつけて動くのか」「どうしたら踊りの表現をつけることができるのか」「機械的な動きにならないでバレエっぽく見えるのか」というのを知っておくのと知らないのとでは大きく変わります。
私がいつもレッスンを行うポイントとしては、まず足のステップを優先して手の動きを覚えていただきます。できるならばあまり考えずに手足が動くようになった先に、上半身をふくめた優美なポールドブラとエポールマンが使えるように練習をします。
上半身の動きは難しく思えるかもしれませんが、実は初心者の方とも最初から基本をやります。
上半身とポールドブラ(腕の運び)とエポールマン(肩の角度)は、レベルを上げればいくらでも細かく深みを出せるものですが、基本は基本でしっかりとあり、少しずつ上達させていくものです。
初心者だから全くやらない、というのはせっかくバレエをやっているのに面白さが半減してしまいますので、醍醐味もきちんと理解できるようにレッスンを心がけています。
もちろん、すぐにできるかどうかというのは別ですが、それでも知るというのがバレエを学ぶ意味ではないかと思います。