せっかくヨーロッパに行くのなら、2カ国以上回って来たい!昨冬シーズンの英国ロイヤル・オペラ・ハウスでの鑑賞記録をご紹介してきましたが、ロイヤル・バレエと同時にフランスのパリ・オペラ座も回ってきました。
バレエ通のみなさんも、どちらも憧れの劇場だと思います。
旅行先としても、パリもロンドンも不動の人気ですよね。
「一度の旅で両方ともに回れたらいいなぁ」という方へ、実際に私たちが行ってみましたのでレポートします。
「パリとロンドン間の移動がどれほどカンタンにできるのか? あるいは大変なのか?」
車内のサービスや、ビジネス・プレミアのラウンジ、お食事もご紹介します。
- Eurostar ユーロスター
- チケット予約
- パリ北駅 入国審査ゲート
- ビジネス・プレミア専用ラウンジ(パリ北駅)
- いざ乗車!
- ビジネス・プレミアのお食事
- 英仏海峡トンネル
- セント・パンクラス駅に到着
Eurostar ユーロスター
移動手段は、Eurostar Train ユーロスターを選びました!
英仏海峡トンネルをくぐって、ヨーロッパ大陸とイギリスを渡ることができる国際列車です。
Eurostar.com: Book Europe Train Tickets and Holidays
他にもブリュッセル、アムステルダムなどをつないでいて、移動手段として大変便利です。
パリ(パリ北駅)とロンドン(セント・パンクラス駅)の所要時間は、2時間半くらいです。時差が1時間あるので、到着時の現地時刻は1時間半後くらいになります。
チケット予約
チケットはオンラインで公式サイトから購入しました。https://www.eurostar.com/rw-en 価格変動があるので飛行機のように早めに予約がおすすめです。
片道(one way)・往復(Return)とも購入でき、ほかにホテルとセットで予約できるプランもありました。
時刻表を見ながら選んでいくのですが、一つの便にしても、料金の異なる座席のランクが3つあります。日本の考え方と少し違うので、予約するときには選ぶことになります。
大まかに3つの違いはこんな感じです。
- Standard (二等車)
- Standard Premier(一等車)
- Business Premier(一等車の一部)
一番節約して移動できるのは、スタンダード。あと2つアップグレードすると、スタンダード・プレミア、ビジネス・プレミアまであります。
料金の差が大きく、例えばある便のパリ・ロンドン間の料金は…
- Standard €89.50(約11,330円)
- Standard Premier €119.50(約15,128円)
- Business Premier €310(約39,244円)
(ユーロスターは、出発時刻によって同じ距離でも価格が変動し、直前になるほど価格が上がるようです。早めに買うともっと安くなるようです)
スタンダードとビジネスプレミアを比較すると、3倍以上変わります。
ランクによって、チケット変更のしやすさ、サービス内容、お食事、ビジネス・プレミア専用ラウンジ利用などが変わります。
例えば行程の間で移動に遅れたり、トラブルがあったりすると、予定していた時刻に乗れないというハプニングもありえますよね。そうしたときに、ビジネス・プレミアだと無料で変更ができます。
私たちは検討した上で「ビジネス・プレミア」にしてみました!
初めての国で何もかもがスムーズに行くかもわからない…という中で、チケットの変更手数料が無料というところで決めました。
丁寧な接客サービスも経験できましたので、様子をレポートします。
(列車についての正確に詳しい情報は、利用の際に確認してくださいね。)
パリ北駅 入国審査ゲート
出発は、パリ北駅から。駅の周辺は人が多く混んでおり、ホームには列車がずらりと並んでいました。
「パリ北駅はスリが多い…?」など聞いていました。寄り道せずにuber でホテルから駅へ直接行き、そのまま急ぎ足で2階のユーロスターの入り口まで。
1階はごった返していて、電車を待つ大荷物の人たちや、家族や大人数のグループなど一杯です。雰囲気もあまり穏やかではありませんでしたので、やや緊張しました。
ユーロスターの入口辺りになると、警備がしかれ、あまり変な人はいない感じになります。
ホッとするのもつかの間、ここから列車でフランスとイギリスの国境を渡るので、空港と同じようにパスポートを提示して入国審査と荷物検査を受けます。
つまり「列車だから」と気を抜いていると突然入国審査が現れ、慌ててしまいますので、心構えをしておきます。(パスポートもしまいこんでいると焦ってしまいますからね)
列車ですので、飛行機でいう液体物のチェックはないものの、出入国の手続きですので、荷物の保安検査も空港と同じようにあり、撮影も禁止です。
実はビジネス・プレミアだと専用ゲートがあったらしく、入国審査を早く案内してくれた印象を受けました。
隣のフロアでは行列ができていたのですが、ビジネス・プレミア専用ゲートは待ち時間が少なく、迅速にラウンジまでたどり着いたのです。
ビジネス・プレミアは、ラウンジ利用もサービスのひとつになっているので、納得です。
ビジネス・プレミア専用ラウンジ(パリ北駅)
初めて乗る国際列車。入国審査を終えて、なにがなんだかあまり理解できないまま、たどり着くとそこはラウンジ。
静かで綺麗な高級ホテルに来たのかな?!と思うくらいの素晴らしい快適な空間でした。
飛行機でいうと、ファーストクラスのような(乗ったことはありませんが…笑)雰囲気です。
駅によってラウンジの広さなどはまちまちのようです。
飲み物はコーヒー、紅茶、ジュース、アルコールまで豊富な品揃えで、自由に頂くことができます。軽食のおやつもたくさんあり驚きました。
粛々と仕事をしている人も多く、あまり写真を撮るのもはばかられる雰囲気でしたのでありませんが、エレガントでお洒落なデザインで、レストランのドリンクバーなどとは違いました(笑)。
でも実は、座席でもお食事とデザートが付くのです…なのでお楽しみはのちほど。
インターネットWifiも完備、電源アダプタもあちこちにありしかもワイヤレス充電可能。
大きな窓が心地よく、現代画家の絵も飾られており(よく見たら購入可能な作品でした)、ゆったりとしたソファ席や仕事ができる机席などが並んでいました。
新聞も種類多くずらりと並んでいます。
ワーキングスペースとしても、かなり快適な環境。90分前から利用できるそうです。
パリ北駅の目の前の混雑とはうって変わって静寂で穏やかな場でした。
周りはビジネスマンのような方が半数以上でしたが、ご婦人方もいらっしゃいました。
ラウンジのスタッフの方は、一人一人のお客様にご挨拶と必要な物はないかを聞いて回っており、その雰囲気がまるで高級ホテルなどの様子。
しかも、私たちには日本語で話しかけてくださいました!さすがです。
いざ乗車!
乗車可能のアナウンスがあり、ホームまで移動します。
一人分がしっかりと大きめのシート。写真で見るよりも圧迫感は少なめ。
列車に乗り込んで、ほっとしていると、すぐにドリンクのサービスが始まりました。
まだ名残り惜しいパリ。でもこれからロンドンが待っているんだと、気持ちがまた高まります。
ウェイターさんのサービスレベルは高く感じられ、にこやかで迅速なサービスに感心してしまいました。
さて、気になるお食事が始まります!
ビジネス・プレミアのお食事
あまり下調べはせず、楽しみにしていたところ… こんな感じでした!
まず、前菜のサラダ、パンが次々と並びます。ヘーゼルナッツとマッシュルームのサラダ、とても好きな味でした♪
メインのミールは、3つの選択肢があり、(あたたかいお肉系、冷たい魚系、軽めのチーズ)私は魚、夫は肉でチョイス。
メニュー表が配られているので、回ってくる前に、何にするか決めておきます。
ウェイターさんがどちらにしますか?と一人一人回り、機内食のように出してくださいました。
メインミール、写真だとお皿が平べったく見えるかもしれませんが、予想よりお腹いっぱいになります!
お皿やナイフ、フォークなどのカトラリーも、プラスチックではなくきちんとレストランのように。
ドリンクも紅茶やコーヒー、ワインなど選べました。
女性としては、全体的にかなりボリュームあります!!
そして、デザートのケーキがかなり重厚な甘味で… やっぱり食べきれませんでした(笑)
周りのビジネスマンのような方々はペロリと召し上がってすぐにパソコンワークに戻っていました。
英仏海峡トンネル
ユーロスターといえば、海峡トンネル!
出発してからお食事をいただきながら、のどかなフランスの風景を窓から眺めました。パリから離れた町なども行ってみたいなぁと思いながら…。
地図の緑色のピンが出発のパリです。
列車はパリ北駅を出てから、北西に進み、海沿いの街カレーに向かいます。ここからヨーロッパ大陸を離れてイギリスへ向かいます。
やがてうっかりすると見逃してしまいそうなくらい、あっさりとトンネルが現れました!特に合図もありませんので、見たい方はこまめに現在地をチェックしておかないと通過してしまいます。
スムーズに海峡トンネルを進み、あっという間にイギリスの地へ…。
海をはさんだ国境を列車で渡るとは、初めての経験ですと、とてもエキサイティングでした。出張で行き来しているような方にとっては、ごく普通の列車とも感覚が変わらないのがしれません。それくらいに快適で手軽に移動できるのです。
イギリスに入ってしまえば、ロンドンもすぐそこ。
そして、終点のセント・パンクラス駅に入りました。
セント・パンクラス駅に到着
ついにイギリス ロンドンのSt Pancras セント・パンクラス駅に到着しました!
駅はどんな光景になるか、変わるのかどうかな?と思いましたが「レンガの建築が急にロンドンぽい!」と第一印象で感じました。
セント・パンクラス駅での下車については、普通の電車を降りるように、入国に関しての手続きはなく、パリ北駅で完了しているのだと分かりました。
列車を降りてホームからエスカレーターをおりると、あっさりと改札の外で、お土産屋さんがたくさん並ぶショッピング街へ降り立ちました。
パリ市内ではこんなに赤煉瓦を見ることはあまりなかったので、「おおー本当にイギリス・ロンドンだなぁ」と思ったものです。
セント・パンクラス駅からはホテルにまっすぐ移動。ここでもuberを使い、スムーズにAshburn Hotelまで行くことができました。【ロンドン】Ashburn Hotel 駅近&かわいいお部屋のホテル(ケンジントン地区) - バレエヨガインストラクター三科絵理のブログ
このようにして、パリとロンドン間の移動をすることができました!
列車の移動は手軽な気がして、飛行機よりも面倒な手間が少ないように思います。
乗車時間2時間半くらいで移動でき、そのまま街中に繰り出せます。
あとは、乗り物としての好み・楽しさも旅の中では大事なポイントですね。
スタンダードだと低コストですし、乗車時間は2時間半ですので、率直なところこれでも良い移動手段。座席がどれほど違うのか比べていないのがわからないところですが…。
ビジネス・プレミアとスタンダード・プレミアは価格差がありますので、スタンダード・プレミアでも席は一等車で広めになりますし、お食事もつくようなので良いのではと思います。今回乗って色々と勝手が分かったので、もし次同様のことがあればスタンダード・プレミアも試してみたいなと思うくらいです。
日本では体験できない国際列車に乗ってみて、景色のうつり変わりを眺めながら、陸で国境を越えていく面白さがありました。
機会があれば、また他の国際列車も使ってみたいなぁと思いました。
みなさんも機会があれば、ぜひ利用してみてください♪
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