ロマンティック・バレエの時代に誕生した「エスメラルダ」は、ユーゴーの小説「ノートル・ダム・ド・パリ」から生まれたお話です。
あらすじはバレエ化にあたって変化しているところもありますが、原作の舞台や時代の雰囲気をつかむのには、言葉で表現されているのを知ると踊りの表現にも役立ちます。
今年になってから発刊された角川文庫のこちらの版は、読みやすい文体で、コンパクトにまとまっています。章立てもテンポ良く構成されていて、ストーリー展開の現在地を把握しやすいです。
しかも、1832年当時の挿絵が多数のせてあるので、絵を見ているだけでも参考になります。物語の舞台は、15世紀のパリ!いくら文字で読んでもなかなかイメージが膨らませにくいので、挿絵はありがたいです。
ビジュアルのイメージがあるのと無いのとで、想像力が大きく変わります。
そのうちクラブハウスでも取り上げていきますので、気になる方は書店で探してみてください。
もちろん、昔からの訳本でもストーリーは分かりますのでよろしいと思います!
バレエでは「エスメラルダ」だけでなく、ローラン・プティ版の「ノートルダムドパリ」もありますし、ディズニー映画でも有名ですので、話題にふれられることの多い物語を一度は読んでおくといいのでは。
題名にもなっていますが、残念ながら2019年4月15日に火事になってしまったノートルダム大聖堂。
(その後パリ旅行に行きましたが、やはり工事中で覆われて見えませんでした。)
今はどこまで進んだのでしょうか…芸術のモチーフになる歴史的建造物ですし、パリの中心でもありますので、早く再建すると良いですね!