バレエヨガインストラクター三科絵理のブログ

バレエヨガインストラクター三科絵理

部屋にチュチュとポアントがある暮らし

「絵理先生と出会ってから、チュチュとポアントが私の部屋にあるなんて信じられません。うっとりしてしまいます」というメッセージたくさんいただいてきました。

誤解を恐れずに私の意見を述べるならば。

使っていい人、いけない人なんて、定義はない。

バレエ界でそんなことを言うのはけっこう勇気がいります。

でも、この恵まれた時代の日本に生まれて、戦争も経験せずに、必要な物はいつでも手に入り、世界の様子をいつでも知ることができるような状況に生きていることを思うと、私はそういう未来であってほしいと思います。

今でも、宗教的な理由でバレエをやってはいけないとされる国もあるんだと思います。女性の自由と解放が生まれたらそういう国でもバレエをする人が増えるのかなぁ。

今日はワールドバレエデーですが、いかち世界中にバレエファンがいるかが分かります。

私だけじゃなく、同じようにそう思っている人は世界にたくさんいると思います。でも、やっぱりマイノリティーの意見なのでしょう。

そんな意志を、世界中から見たらほんのちっぽけでもいいから、せめて私の周りの人からでも目覚めてほしかったんです。(そんなに仰々しく言えるほどではないです!)私の声がみなさんの背中を押せる一歩になるならば。

バレエは国籍も文化も言葉の壁も超えて、たくさんのみんなが愛している芸術です。

プロフェッショナルな世界では、頂点に登りつめるまでの緻密な階級構造が必要なことも理解できますし、外見の条件等も人気を左右しひいてはマーケティングにも関わってくることはじゅうぶんに理解できます。でも、それだけがバレエではない。鑑賞するだけではなく、一般人でも嗜み楽しむというあり方があるのだから。

そう思うと、個人的には、差別や競争の次元のもっと先にある平和な世界であってほしいなと思います。

バレエが好きな仲間と思えば、地球上の誰だってバレエ仲間であり、友人になっていくはずで。。

肌の色、人種、骨格などで、差別的に見たり偏見を持つということは好きではありません。

だから私は今の活動のスタイルにたどり着いたんだとも思えます。

偽善を並べるつもりではないけれど、キッカケがありました。

映画「ヨガウーマン」で発展途上国の若いヨガ講師の女の子が、すごくイキイキと仕事として誇りを持っている姿をみて、先進国に憧れを持つ構図はなんて視野が狭いんだろうとも感じてしまったんです(日本は文化的には先進国ではないかもしれないけれど…その話は置いておいて)。

痩せていればいい、綺麗だったらいい、華奢でなければやってはいけない、バレエが似合う人種とそうでない人種…と区分してしまうのは、やっぱり違うなと思いました。

もちろん最高峰のバレエカンパニーは完成度も技術も精神性も素晴らしいですし、芸術家として尊敬します。

でも、文化として捉えるときには、それだけしか存在を認めないのは、一人の人間としてとても残念だなと気づいたんです…。

そんな想いがあっての、チュチュレッスンとプレポアントレッスンでもあります。ひそかにね。

あなたの家にもチュチュとポアントがあっていいのです。

他の誰でもない、あなたの物です。

大切にかわいがったらもっと楽しくなると思うし、どんどん使ってあげたほうが物もよろこぶ。

そんな付き合い方が好きだなぁと思います。