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パキータを踊るときはどんな役柄をイメージする?

パキータのヴァリエーションを踊るとき、どんな役柄をイメージすればいいか気になったことはありませんか?

発表会でもよく群舞を踊ったり、ソロを踊ったりする機会が多い作品です。

パキータはもともとの生まれはフランスの貴族の娘です。でもジプシーの美しい踊り子として育ちました。

その理由は、スペイン総督をしていた父と家族で居たときに、岩山で悪党に襲われて両親は殺されてしまい、幼少のパキータは誘拐されてジプシーたちに育てられていたのでした。

踊って見せ物をしてお金を稼がなくてはなりません。

ジプシーのリーダーであるイニゴは、人からお金を集めることも、やや横柄な態度もとってしまうような男ですが、パキータはイニゴとは少し違い、お金に積極的でもなければ暴力的な性格もなく、脅迫されて身を売ることもありません。芯が強く、器の大きな印象がジプシーらしさと少し違った印象を見せます。自分の親が誰かわからずおぼろげな記憶しかないけれど、自分自身への矜持のようなものを持っている女性です。

それが物語の結末では、フランス総督であった父を見つけ、アイデンティティーを確かめ、愛するリュシアンと結婚するに至ります。

抜粋として踊られている現在の姿は、パキータという作品の厳格で様式美のある個性をより引き出している美しいバレエになっていますが、その背景にはパキータの数奇な人生がありました。

人生が180度変わる瞬間のパキータの結婚式の場面と思うと、荘厳な美しさにも納得してしまう作品です。

女性ヴァリエーションは各曲とも曲調がことなりますので、やさしい曲、ゆっくりな曲、ダイナミックな曲、それぞれに合わせた踊り方が必要になりますが、パキータらしい個性を生かしながら、優美さと格式高さを楽しんで踊りましょう。

パキータの物語のあらすじ

パキータ Paquita バレエあらすじ:スペインのジプシーと貴族の恋物語 - バレエヨガインストラクター三科絵理のブログ