美しさのあり方は、
ひとつではないと思う。
あるときはやさしくて、
あるときはさわやかで、
気づかれずにそっと、そこにあることもある。
ヴィーナスも、モナリザも、浮世絵も、
それぞれに違う美しさがあるように。
なんとなく、
世の中のひとつの正解のようなものを
目指さなければと思っていたときよりも、
いくつもの美しさがあっていいし、
重なっていくことそのものが深みなのだと気づいてから、
少しだけ肩の力が抜けた。
身についているものも、
そっと置いてきたものも、
どこかにやわらかく残っている。
その上に、
いまの自分が感じるものを、
静かに重ねていくことができる。
そのときの自分に合うものを、
そっと手に取っては、置いてみる愉しみ。
そうして重なっていく中に、
いまの美しさがあらわれてくるのかもしれない。
