バレエ入門の応援企画!あなたの初めてのバレエを応援する、手書きのバレエノート。テーマを1つずつまとめて、公開していきます!!
「バレエをやってみたい」と思っている方のときめく想いを大切にしていただきたいと考え、レッスンの継続が難しい今だからこそ、自宅でも学びやすいまとめテキストを1テーマずつお届けします。
今回は「股関節の外旋六筋の個別解説」です。イメージトレーニングの一環に、体のしくみを頭からも理解してみましょう!
図で見ると、どこの筋肉を使うのか想像しやすくなります!
名前や細かい専門用語は気にしなくてもいいので、どのような身体運動イメージでバレエを踊るのか?ヒントにしてみてください。
股関節の外旋六筋 6つの筋を解説
梨状筋(りじょうきん)
上双子筋(じょうそうしきん)
下双子筋(かそうしきん)
大腿方形筋(だいたいほうけいきん)
内閉鎖筋(ないへいさきん)
外閉鎖筋(がいへいさきん)
これらの6つの筋肉を「股関節の外旋六筋」と総称して呼びます。
今回は6ページ分です。(画像)
1ページ
1 おしりの主な筋と深層外旋六筋の大きさ比較
手で触っても届かないような深層の筋肉は、なかなかイメージしにくいものです。
そこで、おしりの筋肉の中で最も身近に感じやすい表層の「大殿筋」と、深層にある外旋六筋の筋群の大きさを比較してみました。
大殿筋の内部には、中殿筋、小殿筋も覆われています。いわゆる「おしり」というパーツには筋肉がこの他にも存在するほど重要な構成をもっています。
今回はすべての筋を取り上げると多過ぎてしまうので、外旋六筋と大殿筋の比較をしてみました。外旋六筋が小さな筋肉群で、大殿筋にすっぽりと覆われているのが分かります。坐骨と大腿骨の大転子周辺に集まっているのも特徴です。
一方、大殿筋は大腿骨のやや少し下方まで集まっているので、広範囲で下方へも力が作用するのがわかります。
次からは、外旋六筋を一つずつ紹介します。
2ページ
2 (1)梨状筋(りじょうきん)
梨状筋について piriformis
起始 仙骨の前面外側
停止 大腿骨の大転子の先端
梨状筋は、主に仙骨から骨盤をまたぎ、太ももの骨までを、後面からつなぎとめている筋です。
梨状筋については、ヨガノートの「針の穴のポーズ」でもストレッチされるため、ノートに解説しています。あわせてご覧ください。
ヨガノート(3)針の穴のポーズ、梨状筋について - 印刷OK!お家ヨガ入門応援企画 - バレエヨガインストラクター三科絵理のブログ
3ページ
3 (2)上双子筋・(3)下双子筋(じょうそうしきん・かそうしきん)
上双子筋 superior gemellus・下双子筋 inferior gemellus
上双子筋
起始 坐骨棘(ざこつきょく):坐骨の上部にある突起。トゲ(棘)という名前の通り、骨にしてはとんがっている箇所です。
停止 大腿骨の転子窩(てんしか):大転子の先端付近でくぼんでいる箇所です。梨状筋の停止部(大転子の先端)よりもやや下になります。
下双子筋
起始 坐骨結節(ざこつけっせつ):坐骨棘より下
停止 大腿骨の転子窩(てんしか):大転子の先端付近でくぼんでいる箇所です。梨状筋の停止部(大転子の先端)よりもやや下になります。※上双子筋と同じ
上双子筋と下双子筋は横に向かって上下で並んでおり、その間に「内閉鎖筋」が走って3本セットのようについています。
4ページ
4 (4)大腿方形筋(だいたいほうけいきん)
大腿方形筋 quadratus femoris
大腿方形筋
起始 坐骨結節
停止 大腿骨の転子間稜(てんしかんりょう):大腿骨の大転子(外側の大きなでっぱり)と小転子(内側の小さなでっぱり)の間を細長く凸凹に隆起している部分
大腿方形筋と下双子筋は起始の周辺で隣り合っています。
大腿方形筋は、バレエのターン・アウト方向に働く力が強く、下双子筋は大腿方形筋を補助するように働きます。
実際に見てみると、大腿骨を外旋方向に引っ張るのがわかり、四角い形で外旋六筋の中では大きめの筋です。
5ページ
5 (5)内閉鎖筋(ないへいさきん)
内閉鎖筋 obturator internus
内閉鎖筋
起始 閉鎖膜(へいさまく)と閉鎖孔(へいさこう)外周の内側面:閉鎖孔(へいさこう)とは、坐骨と恥骨に囲まれてできた穴です。骨盤のイラストをみると、下に左右穴が開いているものです。閉鎖孔には、閉鎖膜(へいさまく)という膜があり、内閉鎖筋は被せるようについています。
停止 大腿骨の転子窩(てんしか)
見ただけではわかりにくいのですが、坐骨の下からぐるりと回って大腿骨の転子窩(つまり先端周辺)をつなぎ、股関節が外旋方向に回るための引っ張りを強めに生み出しています。
名前が似ている次の「外閉鎖筋」は、閉鎖孔の反対側(前面)から似たように転子窩までつながっています。外旋の力が強いのは、内閉鎖膜です。
6ページ
6 (6)外閉鎖筋(がいへいさきん)
外閉鎖筋 obturator externus
外閉鎖膜
起始 閉鎖孔内側のすぐ周辺の骨縁
停止 大腿骨の転子窩(てんしか)
内閉鎖膜と表裏合わせるようについているような筋ですが、外旋六筋のなかで外旋だけでなく内旋にも働く筋です。内転筋群とも連動しやすい特徴があり、もっとも深層にある筋肉です。力はやや弱めです。
まとめ
「せっかくバレエをしているのだから、ターン・アウトのために外旋六筋をうまく使いこなしたい!」という方のために、細かく1つずつご紹介しました。
入門の方にざっくりとお伝えしたいことは、「おしりの筋肉」は一言でいえないほどいろんな種類と働きがあるということです。表層の大きな筋肉よりも、体幹部に近い股関節での「インナーマッスル」をうまく活用してみましょう。
表層の筋肉よりも、深層の筋肉はなかなか実感しにくいものですが、まずは図解でイマジネーションをふくらませて自分の体に落とし込むことが大事になります。
「バレエを数年習っていてもなかなか上達しない…」というお悩みの原因に、外旋が上手くできないという問題が隠れているものです。
そこで、大人バレエだからこそ「論理的に頭脳で理解したい」という方のために具体的な解説を交えています。(もちろん10代の学生さん方にも参考にしていただけます)
多少専門的すぎるかもしれませんが、解剖学的に疑問が湧いてきた方は、どうぞヒントにご活用ください。
みなさんもぜひチェックしてみてください。
リクエストやご質問もありましたらLINE@などで送ってくださいね。
バレエノートのおすすめ活用法
掲載している手書きのバレエノートは、みなさんの家で印刷できます。
PDFファイルをパソコンやスマホなどにダウンロードして、プリンターで印刷してみてください。
PDFダウンロード
今回のノートのダウンロード
https://drive.google.com/file/d/1ROF-yo4tDA2uZuXr2BB2m3TwFb33WUL2/view?usp=sharing
すべての公開ノート一覧(バレエフォルダ、ヨガフォルダに分類しています)
https://drive.google.com/drive/folders/19yNKJNQMjh1tB7F9Mm_KzjP_7Id1SpJb?usp=sharing
バレエの一覧
https://drive.google.com/drive/folders/1YWBdrHmlU2_vToJ214BLok5gBulX0qMI?usp=sharing
ヨガの一覧
https://drive.google.com/drive/folders/15L86nLhItMHEww3of5bpcasoC1AEp51c?usp=sharing
(印刷するとき用紙サイズの選択はお持ちのプリンターと紙に合わせてください)
もっと活用したい人のためのノート術
印刷して紙をファイルにとじる
余白を切ってノートに貼る
メモを書き込む
実際に受けたバレエレッスンでの記録も書いておく
のちにノートの順番を整理したい場合は、システム手帳、ルーズリーフ、2穴リングファイルなどで入れ替え可能にする(お好みで自由自在!)
ノートの内容は基本的なテクニックを順にまとめながら、バレエにまつわる関連テーマも紹介します。
ノートは最終的に使う人が自分のやり方でまとめあげていくもの。
その材料のひとつとしてお役に立てれば幸いです。
バレエノートでもあり、自分を見つめる日記にもなると思います。
みなさんと十人十色で楽しくなるバレエノートを手作りでデザインしていきたいと願っています!
2/6(土)三科絵理初めてのバレエバーレッスン・両手バーVersion(1h 質疑応答つき/女性限定)
https://mishinaeri202102062.peatix.com/
以降もレッスン募集してまいります。
レッスンの予約はこちらから♪ 初参加も大歓迎♡
三科絵理バレエヨガインストラクターレッスン情報(バレエ、ヨガ、ストレッチ)