バレエ・キャンプ in 乗鞍の今シーズンの幕開け!5月の開催を終了しました。ご参加くださった皆様、ありがとうございました。
(公園の夕暮れにて)
バレエ・キャンプ in 乗鞍とは、3日間のバレエ&散策を通して表現レッスンも図る初心者から参加OKの合宿イベントです。様子をレポートします。
新緑あふれる森のバレエ・キャンプ
ゴールデンウィークの桜はすっかり散って、葉桜となりましたが、「アロンジェ」のように若葉の先っちょをクルリンと天に向かうように伸ばしています。
すっかり森の中は「新緑」と「春の野花」の季節になりました。
先日訪れた5月ゴールデン・ウィークのとき(桜が満開)
あざみ池にて 5月下旬となると若葉が成長して、やさしい緑が萌えて満ち溢れています!
ミドリニリンソウ(スプリング・エフェメラルのひとつ)も!
バレエのレッスンは体育館にて行い、3日間で4回のレッスンをして、2作品「Inner Forest」(原生林のバレエ)と「ニンフィア」(Art & Ballet モネ)を踊りました。
リピーターさんと初参加の方とご一緒に、和やかにレッスンして楽しい時間でした!
生徒さん一人一人のポーズやアームスのチェックも回っていきました。いかに「ニンフィア」モネの池の妖精になれるかを研究して、振り付けを覚えていきました。
そしてアルムのロビーには、モネの特集コーナーを設けて、おすすめの画集&本と、モネをイメージしたガラスペンインク「モネ・グリーン」で書けるLetterコーナーも取り入れました。
実はこのインクの存在を探していたわけではなかったところに、この「モネ」の緑色が現れたのです。「このタイミングに…!」見つけたときに運命的な出会いを感じ、同行していたぽりさんとガラスペンも選ぶことができて、かねてより「いつか作りたいね」と構想していたガラスペンコーナーを設けてしまいました。新作バレエ《Letter》をSNSで見てくださっていた参加者さんとも、この色とガラスペンに意気投合してしまいました。
「モネ」のバレエのヒントを探しに出かけよう!
モネの池を表現しようと思って出かけると、参加者さんも、地元の真弓さんでさえも「いつも歩く森の道の見え方が変わってくる」という感性の気づきがあり、創作して今回に選んでよかったなぁとしみじみ思えました。
モネの池をテーマに、全部で6つの池&湖を見に行きました。本当はまだ他にも、池や湿地があります。それぞれの場所で「この切り取り方はモネの絵みたいだね」「水面に映るこの感じはいいね」「今まで気づかなかったけど、こうしてみると意外とモネっぽい」などの会話が広がってくるのも面白いところです。
あざみ池
どうしてあざみ池というの?池の形がアザミの葉に似ていたため「あざみ池」と呼ばれるようになりました。
こちらの看板にのっている通り、ちょうどマガモがいて遠巻きにそっと近づきながら池を1周しました。
望遠鏡で羽の色までよく見えます。ぽりさんは望遠鏡でスマホ撮影を試みました。
水面に映る山並み、雲、木々。
池の周りには松ぼっくりがいっぱい。
ムラサキヤシオツツジのつぼみ
フデリンドウ(スプリング・エフェメラルのひとつ)のつぼみ
原生林の森
こちらはバレエ《Inner Forest》の生まれた場所、聖地です!(笑)
エンレイソウ
コミヤマカタバミ
チャワンタケのきのこの仲間
ゴゼンタチバナ 若葉の時点で6枚葉を発見
タケシマランの花 (こんなに小さくて開花している!)
コヨウラクツツジの花(実かと思うくらいまん丸のスズランのような形)
セリバオウレン
ショウジョウバカマ
マイヅルソウ
植物の数が多くて何度行っても新しい発見に出会います!
牛留池
原生林の道からすぐお隣にある牛留池。
冬は凍った池の上を横断して歩きましたが、グリーンシーズンになると同じ場所とは思えないです。
ここにもマガモさんらしき姿が。
ちどり池
雨が降っていましたが道路から1分ほどのちどり池へ。
雨粒とやさしい日差しがアートです。
ツツジが咲いています。
オトシブミを発見。虫のお母さんが卵を産むために葉っぱをかじりながら丸めてこつづみのようになっています。「これもお手紙ですね」と話していました。赤ちゃんは葉っぱを栄養に食べて、中から出てきます。森の中に無駄なものはない、まさにここにも。
ちどり池の大きな岩にひっそりと咲いていたフモトスミレの花。びっしり苔むしたところとはいえ「岩から咲いているなんてすごい」と思ってしまう、とても小さな花。
雨は雨で落ち着く池。晴れている日はまたゆっくり来たいですね。
偲ぶの池
次のまいめの池と並ぶようにある偲ぶの池。水芭蕉の花が終わり、葉っぱが広がっていました。
この感じも池の絵になりますね。
まいめの池
偲ぶの池から上がってすぐ、写真でも名所のまいめの池。よくみなさんと来ていますが、今回のモネのテーマを考えながら見てみると、写真の切り取り方も変わってきます。
池の水面は、気候、風、季節、周りの植物などによって表情が変わりますね。水の中の生き物もリアルに感じ取れます。
(ほか バッハアルプ湖)
これまで何十回と散策に出掛けていますが、池だけを絞っても「乗鞍ってこんなに水辺に恵まれているんだなぁ」とあらためて思いました。
またモネのテーマでバレエ・キャンプをやる機会があったら、違うところにも行けそうなくらいスポットがあります。そして季節によって見どころが変わるのもいいところ。今回はマガモや野鳥観察をしたり、水芭蕉や春の野花を見つけられました。
表現を楽しむバレエ・自然・アート体験
「5月のバレエ・キャンプをするなら、レッスンのバレエ作品は何が良いだろう?」
運営チームで相談したとき、私は真っ先にモネが浮かびました。
直感で、「絶対あうから!」と。これまで新宿でのレッスンは実現していました。
さらに今回新たに、バレエ・キャンプに落とし込んでから、モネというテーマを基軸に新しいアイディアが集まっていきます。
森を歩いて踊りを表現して、すべてが自分のものになっていくことをみなさんと経験でき、正解だったと確信しました。
そして本当は他の季節にもやりたいのです。
森は何かの生き物が他の生き物の支えになったり、循環している大きなシステムです。
枯葉も、倒れた古木も、虫も、雨水も、動物の毛も、鳥のフンも、知れば知るほどなにかの命に繋がっていく。賢くできているんだなぁと思うばかり。
“森にはいらないものは無い”
この世界観に共感してくださる方々は全国津々浦々からお越しくださり、みんな素敵な瞳で感性をシェアしてくださいます。
バレエ・キャンプから生まれる人間の営みも、アートであり、みんながアーティストです。 心身ともリトリートした状態で、舞い踊ることができました。
ご参加の皆さま、そして長年のYouTubeから私のLetterを受け取ってくださっていた視聴者さんでもあった皆さま。素晴らしい時間を共有してくださり、本当にありがとうございました。
また次回もお楽しみに!
次回7月は満室のため、キャンセル待ちです。