バレエヨガインストラクター三科絵理のブログ

バレエヨガインストラクター三科絵理

これまでのクラブハウス版バレエ文化史まとめ(2022年12月版)

これまでのクラブハウスでお話ししてきたバレエの歴史をタイムラインでおさらいしてみました。

バレエを中心にしたクラブハウスのトークに合わせた歴史早見表なので、世界史的な優先度よりもこれまでの話題になったものを優先した図ですので、ご理解ください。

主に1830〜1860年 ロマンティック・バレエの時代、1850〜1900年 マリウス・プティパによるロシア帝室主席マスター時代、1909〜1929年 バレエ・リュスの時代を中心に、歴史上の主な人物を確認できるように整理しました。

ロマンティック・バレエ時代 1830-1860

ロマンティック・バレエの時代は、当時ロマン主義の影響を受けたバレエ作品の時代です。

妖精、精霊、異国情緒、身分違いの恋物語などの題材がバレエに取り入れられるようになり、ロマン派の文学作品を作品に取り入れられたりもしました。

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主なバレエ作品

  • ラ・シルフィード

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  • ジゼル

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  • エスメラルダ(原作『ノートル=ダム・ド・パリ』ユーゴー)

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  • 海賊(原作『海賊』バイロン)

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  • パキータ

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  • パ・ド・カトル

マリー・タリオーニ、ファニー・エルスラー、カルロッタ・グリジ、ジュール・ペロー、リュシアン・プティパ(マリウス・プティパの兄)らが活躍した時代です。

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マリウス・プティパによるロシア帝室主席マスター時代 1850-1900

フランス人のダンサーマリウス・プティパがロシア帝室バレエの首席バレエマスターになっていた頃、ロシアバレエの黄金時代として栄えました。バレエの創作は60以上あり、バレエが芸術として社会的に認められるまでの価値を向上させました。

主なバレエ作品

  • 海賊(改訂版)

  • ドン・キホーテ

  • ラ・バヤデール

  • 眠れる森の美女

  • 白鳥の湖(改訂版)

  • くるみ割り人形

  • ライモンダ

など

現代のクラシックバレエ作品の多くがこの時代のプティパによる作品群が主流となっており、グランドオペラありきのバレエから、バレエ単独で芸術と成り立つグランド・バレエに発展させました。

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バレエ・リュス時代 1909-1929

ロシア帝室バレエの隆盛が起こった頃、パリを中心にヨーロッパではバレエが衰退しつつあり、女性中心の見世物のように陥っていました。

そこにロシア帝室バレエでも勤務していた先進的な芸術にも詳しいセルゲイ・ディアギレフが私営によるロシア・バレエ団を率いてパリで公演を行いました。フランス語ではバレエ・リュスと呼び、他の芸術家にも影響を与えるほど流行を巻き起こし、ヨーロッパのバレエを活性化させました。

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男性バレエダンサーのワツラフ・ニジンスキーがカリスマ的人気を博し、男性バレエダンサーに対する観客の注目をも高め、バレエ文化の発展に寄与しました。

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  • シェヘラザード

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  • 火の鳥

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  • 牧神の午後

  • 薔薇の精

  • 春の祭典

など

レオン・バクストによるデザインも当時画期的であり、バレエ・リュスは美術界からも関心を集め、パブロ・ピカソやガブリエル・シャネル(ココ・シャネル)らもバレエ作品の創作に関与します。

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バレエ・リュスの活動は、ディアギレフの逝去によって1929年に急遽終了しました。

しかしバレエブームの熱は冷めやらず、当時のダンサーや振付家らがその後も独自に活動を続けていきました。中でもバレエ・リュス・ド・モンテカルロはアメリカの各地方公演や世界への巡業を精力的に行い、20世紀のバレエの国際化の一因となりました。

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アンナ・パヴロワ

マリウス・プティパによるロシア帝室バレエの最盛期に重なるように、アンナ・パヴロワがバレエ学校から卒業後ロシア帝室バレエ劇場で活躍しました。

その後は海外へ進出してバレエのない国や地域にまでバレエ公演を行い披露する活動をしていました。バレエ・リュスにも最初だけ参加しています。日本にも大正時代に初めての来日公演を開催しています。

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マイヤ・プリセツカヤ

マイヤ・プリセツカヤはレーニンとスターリンの統治していたソ連時代に、プリマとして活躍したバレリーナです。

名声と人気が高まり海外公演への希望があったにも関わらず、政府から亡命疑惑をかけられ、秘密警察の監視下に置かれ、苦境な情勢にも負けずに現役活動を長く続けました。冷戦終了後は世界的に活躍し、日本のバレエ界の発展にも寄与しました。65歳までボリショイ劇場の現役として活躍し、舞台生活50周年を突破しました。

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1500〜1800年代はバレエの原型が誕生していく時代

フランス王政に深く関係したバレエ誕生の時代である16世紀から18世紀の時代のテーマも今後取り上げていきます。

現代ではなかなか実感が得られにくいこともありますが、バレエの成り立ちはフランスの王侯貴族や政治と芸術の関係性から育てられてきたものです。

バレエが国際化した現代では、芸術と娯楽の境界線もわかりにくくなっているような生活感もありますが、バレエに関連する芸術論などの影響が今日のバレエにも繋がっていることなどにも理解を深めていきたいと思います。

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実はクラブハウスよりも前に昔ブログ記事でシリーズを書いていたので、関連記事をのせておきます。

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