前の記事:【バレリーナのように、しなやかな筋肉を育てる】筋力と柔軟性・筋肉の使い分けが大事な理由(1)の続きです。
目次
しなやかなバレリーナの、筋肉の使い分けとは?
筋肉が収縮するときのメカニズムを頭の片隅に入れておきましょう。
特にバレリーナのようなしなやかな筋肉を育てたい人へ、知っておきたい筋肉の収縮パターンが主に3つあります。
筋肉がパワーを出すときの違い(筋肉収縮)
筋肉が短くなりながらパワーを出す時
筋肉の長さが変わらずにパワーを出し続ける時
筋肉が長く伸ばされながら重力に負けないようパワーを出す時*1
バレリーナたちは、これらの筋力の使い方をまんべんなくコントロールしています。
1. 筋肉が短くなりながらパワーを出す時
例は、ダンベルを持っている時です。二の腕に力こぶができて、膨らみます。筋肉が縮んで収縮します。
ジャンプで一気に飛び上がるような時も、脚の筋肉がキュッと力が入ってパワーを出します。
2. 筋肉の長さが変わらずにパワーを出し続ける時
例は、膝を曲げて空気椅子のように保つ、ヨガのウトゥカタ・アーサナなどです。持続するのはしんどい・・・という人もいると思いますが、これは筋肉の長さを変えずに筋力を出し続けています。
バレリーナが脚を高く上げ続けている時(デベロッペでアラベスクをキープなど)も同様に、筋肉の長さは変わりませんがポーズをキープするために力を出しています。
3. 筋肉が長く伸ばされながら重力に負けないようパワーを出す時
例は、ダンベルを下す時です。肘の角度を動かしながら、力こぶのできていた筋肉が引き伸ばされます。ダンベルの重さに負けないようにそーっと下すと、重力に負けないように、筋肉がブレーキの役割を果たしています。
また、ジャンプから着地する時も、重力に負けないように筋肉がブレーキをきかせています。ブレーキが働かなければ、足首の関節などが壊れてしまうからです。
バレエでも、脚を上げていたポーズからドスン、と落としてしまうと美しさを損ねてしまうため、脚の重さに負けないように体幹を使ってそーっと下す感覚に近いものです。
しなやかな動きには、筋肉の使い分けが必要
しなやかな動きには、例えば脚を高く持ち上げる力、脚を下ろさずにキープし続ける力、脚をそーっと静かに下ろす力など、筋肉の使い分けが大切です。
高く持ち上げられたとしてもキープできなかったり、ガクッと物が落ちるように脚を下ろしてしまっては、しなやかで美しい動きにはなりません。バレエヨガでは、そうした筋肉の鍛え方もバランスよく整えていくことを大切にしています。
いつも行うエクササイズがありましたら、
筋力と柔軟性のバランスが取れているか?
筋肉の使い分けができているか?偏ったことばかりしていないか?
振り返ってみてくださいね。
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*1:専門用語では、短縮性収縮、等尺性収縮、伸張性収縮と呼ばれます。