バレエの基本姿勢 足のポジション「パラレル・6番」
(1)で立ち姿勢とアン・ドゥ・オールを取り上げました。次に、足のポジションを見ていきましょう。
パラレル・6番ポジション
バレエレッスンでは、「パラレル」という単語がよく出てきます。これは、6番ポジションのことで、つま先を揃えて立っている状態です。
一番楽な姿勢に見えますが、しっかりと基本姿勢を保ちましょう。
猫背になったり、首が曲がっていたり、お尻やお腹が抜けないように心がけます。
パラレルは、アン・ドゥ・オールではない?
バレエを踊る上では、「アン・ドゥ・オール」(前の記事を参照)が基本です。
どんなポーズも、基本的に「アン・ドゥ・オール」します。
でも、このパラレルというポジションは、つま先が前に向いていますので、太ももも外に回していない状態です。
だから、パラレルで立っている状態(6番ポジション)は、「アン・ドゥ・オール」ではありませんよね。
なぜ、レッスンではパラレルを使うのか?
では、なぜ、バレエでよく登場するのか?
基本姿勢を確認するためです。
「アン・ドゥ・オール」をしていろんなポーズをしていると、体の姿勢がどんどん崩れやすくなります。
たとえば、こんな脚を回す動きや、アラベスクという形で上半身をねじったりすると、初心者の方は姿勢が崩れやすいものです。
脚を上げたり、腕を上げたり、ウエストをねじったり、背中にひねりをきかせていたりして、いつのまにかお腹がぽっこりしたり、おしりが突き出てしまいがちです。
その状態で直そうとしても、どんどんくずれていくばかり・・・
そんなときに、基本姿勢も戻って、直していくのです。
パラレルでまっすぐに立つことで、体幹を引き上げた姿勢を思い出すことができます。
そこから、アン・ドゥ・オールして、ひざを曲げたり、脚を上げたり、腕をつけたりして、ポージングを整えていくのです。
だから、ウォームアップでも、まずはパラレルで行うことがよくあります。
パズルなどと同じように、いきなり複雑なことをしても、こんがらがってしまいます。
パラレルはシンプルに立ち返ることができるのです。
美しい人は、とてもシンプルに動きます。
シンプルに立ち返ることができる人こそ、美しい人なのです。
つづく
バレエの足のポジション↓
パラレル・6番ポジション(今ここ)